
【展望|J2・J3百年構想リーグWEST-B】頭一つ抜けているのは鳥栖。対抗馬は大分か。琉球は台風の目になりそう
シーズン移行の前に行なわれる特別大会の「百年構想リーグ」。本稿ではJ2・J3の「WEST-B」を展望する。
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九州・沖縄の7チーム、中国の2チーム、そこにJリーグ初参入の滋賀という組み合わせ。チーム力としては鳥栖が頭一つ抜けていると見る。
昨シーズンはJ2で上位に迫る戦いを見せながら、終盤戦に伸び切れず。昇格プレーオフも逃した。2年目の小菊昭雄監督は引き続き、しっかりとビルドアップをしながら、多彩な仕掛けでゴールに迫るスタイルを追求する。すでにチームのベースが整っているアドバンテージは大きい。
チーム始動後、成長著しい新川志音がベルギー1部シント=トロイデンに移籍したが、指揮官は同じアカデミー育ちの19歳FW鈴木大馳のブレイクを予見している。さらに190センチのジョー、経験豊富な酒井宣福とFW陣が揃うなかに、熊本で二桁得点を記録した塩浜遼が、どう組み込まれていくのか。
おそらく26-27シーズンでも、昇格争いの有力候補となる鳥栖の動向は、4グループに散らばるJ2のライバルにとっても気になるところだろう。
鳥栖の“1強”で終わらせない対抗馬の一番手は、四方田修平監督が就任した大分か。分析力に優れる指揮官のもと、有馬幸太郎など既存のメンバーに、川崎から来たパトリッキ・ヴェロンや期待の大卒ルーキー山崎太新など、新加入のタレントがどう融合していくのか。
守備は早い段階で構築できそうだが、攻撃面でどこまで得点力をアップできるかが、百年構想リーグから躍進できるかどうかのポイントになる。開幕はホームで滋賀と戦うが、新進気鋭のチームを跳ね除けて、序盤戦から勢いに乗っていけるか。
J2昇格組として百年構想リーグに臨む宮崎は、昨年のJ3得点王である橋本啓吾の残留が、何よりのポジティブな材料だ。12アシストを記録したチャンスメーカーの奥村晃司や、攻守の支えである下川陽太も健在で、大熊裕司監督が「走る・戦う・一体となる」という戦いのベースに、どういったアレンジを加えていくか注目だ。
運動量が豊富な坂井駿也、パワフルな競り合いが強みの大型FW松本ケン・チザンガなど、若い選手がさらなる成長を示すことができれば、好成績につながってきそうだ。
J2からJ3に降格した熊本と山口はいきなり開幕戦で激突する。どちらも新監督での船出となるが、昨年の主力も残っており、熊本の片野坂知宏監督もチーム作りはしやすいだろう。
熊本では攻撃的なスタイルを継承することでクラブと共有しているようだが、個性的なタレントをどう組み合わせて、新たな“カタノサッカー”を実現させるのか。快速ドリブラーの松田詠太郎と青木俊輔の競演も見ものだ。
山口は一昨シーズン、富山をJ2昇格に導いた小田切道治監督が組織的なサッカーを植え付けて、上位躍進を狙う。この開幕戦の結果はWEST-Bの上位争いに大きく影響するかもしれない。
鹿児島と北九州も、スタートダッシュ次第で上位争いに加われるだけのポテンシャルがあると見る。鹿児島の村主博正監督は、2022年にいわきをJ2昇格に導き、さらにコーチとして岡山のJ1昇格、昨シーズンの残留を支えた実績がある。メンタルとタクティカルの両面を強化できる指導者であり、26-27シーズンに向けても楽しみだ。
キーマンは嵯峨理久で、ダイナミックな攻撃参加が武器。いわきと岡山で一緒だった村主監督との信頼関係も厚い。
北九州は増本浩平監督が3年目となり、昨年復帰した髙橋大悟ら現有戦力に、奈良坂巧ら個性的なタレントが加わっている。2019年のJ2昇格メンバーだった生駒仁の復帰も頼もしい。
その北九州とアウェーの開幕戦に臨む鳥取は、7人の大卒ルーキー、町田から加入のGKバーンズ・アントンと若手の多い構成だが、経験豊富な矢島慎也がディフェンスリーダーの温井駿斗とともに、心身両面の中心選手になりそうだ。
FC琉球は、平川忠亮監督によってハイプレスと伝統的なパスワークを強化している。そこに新潟から百戦錬磨の千葉和彦が加入。4年ぶりに復帰した池田廉など、個性的なタレントがうまく融合すれば、台風の目になりそうな期待感がある。
和田治雄監督が率いる滋賀はチャレンジャーだが、選手の入れ替わりが少なく、組織力は大きな強みになりうる。10番を背負う人見拓哉は個としても見逃せないタレントの一人だ。
文●河治良幸
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