今年最初のテニス四大大会「全豪オープン」で初優勝を果たし、生涯グランドスラムを達成したカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランキング1位)。大会前には、長年二人三脚で歩んできたコーチ、ホアン・カルロス・フェレーロ氏との決別という大きな変化があり、その成否に注目が集まっていた。だが22歳の若獅子は、見事に結果で応えてみせた。
フェレーロは2018年、当時16歳だったアルカラスの指導を開始。グランドスラム制覇や世界1位へと導いた恩師である。その関係は昨年12月に終了し、全豪は新体制で臨む最初の大会だった。第2コーチだったサミュエル・ロペス氏を昇格させ、いきなり頂点に立った形だ。
しかし、優勝セレモニーや会見でフェレーロ氏の名に直接言及しなかった点が、一部で波紋を呼んだ。ロッド・レーバー・アリーナでの表彰式で、アルカラスは次のように語っている。
「本当に感情のジェットコースターのようでしたし、オーストラリアに来る前に周囲が何を言っていたかに耳を傾けずに、全てを乗り越えてきました。正しい仕事をしただけです。彼らは毎日、正しいことをするように僕を後押ししてくれました。だから今このコーナーにいる全員に、本当に感謝しています」
また会見では、フェレーロ不在でもグランドスラムを勝てることを証明したいという特別な動機があったのかと問われ、こう答えている。
「いいえ、正直に言って。疑っている人たちの声は聞きません。自分のため、チームのためにプレーをしに来ただけです。この大会に向けて、どれだけハードに準備してきたかはわかっています。それだけを考えていました。やり遂げた今は、皆が間違っていたことを証明できてうれしいです」
こうした新体制に焦点を当てた一連の発言に苦言を呈したのが、ラファエル・ナダルの叔父であり、名伯楽として知られるトニ・ナダル氏だ。スペインのラジオ番組『Radio estadio Noche』で次のように語っている。
「今のコーチを称賛するのはいいことだが、前のコーチのことも忘れてはいけない。彼とフェレーロの関係がどのように終わったのかは知らないが、ああいう発言を聞くと、私は気分が悪くなる。サミュエル・ロペスがこの2カ月間で素晴らしい仕事をしたのは確かだ。でも何年にもわたるフェレーロの仕事を忘れてはいけない。もしラファ(ナダル)が私のもとを離れた直後に、カルロス・モヤについてあのようなことを言っていたら、私は好ましく思わなかっただろう」
一方で、フェレーロ本人は全豪優勝後、自身のアカデミーのSNSでアルカラスを祝福。今後のさらなる成功を願う姿勢を示している。
構成●スマッシュ編集部
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