
鹿島今季初勝利につながった決勝弾の裏側。アシストした小川諒也と後輩SB溝口修平の印象的な抱擁
[J1百年構想リーグEAST第2節]鹿島 1-0 横浜/2月14日/メルカリスタジアム
開幕戦は退場者を出したこともあり、アウェーでFC東京に敗れていた鹿島が、ホームの開幕戦では、苦しみながら横浜に競り勝ってみせた。
決勝弾が生まれたのは76分だ。自陣、低い位置から途中出場のキャプテン・柴崎岳がFW鈴木優磨の動きを見逃さずにロングフィード。裏に抜け出した鈴木は左サイドで起点になり、その落としを左SB小川諒也がダイレクトでクロスを上げると、ゴール前で待っていたCFレオ・セアラが打点の高いヘッドを叩き込んでみせた。
前半は横浜のハイプレスに大いに苦しんだだけに、チームを救う頼れるストライカーの一発にスタジアムが揺れたのは言うまでもない。殊勲のレオ・セアラのもとに控え選手たちも一気に駆け寄り、歓喜の輪ができていた。
一方、見事なクロスでアシストをした小川のもとに一目散に走っていくビブス姿の選手がいた。それは同じく左SBを主戦場とするアカデミー出身の溝口修平である。
本来はポジションを争う29歳の小川と22歳の溝口だが、互いに日々、切磋琢磨するからこそ、理解し合うことも多いのだろう。そのふたりの抱擁には熱い想いがこもっていたように映った。
試合後、小川は後輩との抱擁の背景を振り返ってくれた。
「彼は良い選手ですし、同じ左利きであって、最近は練習中もよく色々聞いてくれるんです。それこそFKやセットプレーを自主練している時も、僕のところに来たりしてアドバイスをもらおうとしている。そういう時間をともにしているからこそ、互いに共感できる部分は多いです。アシストの場面も練習通りと言いますか、やってきたことが出たので、彼も思うところがあったのだと感じますね。
それに去年もそうでしたが、途中から出てくる選手や、なかなかチャンスを掴めない選手も、練習でしっかり強度を高く、質の高い練習に取り組めているからこそ、チーム力は高まっています」
クロスを上げる役割としては「あそこに入れればレオ(・セアラ)はだいたい競り勝ってくれますし、そこが鹿島の強み。(鈴木優磨を含め)2トップが競り合いに強いことは僕らにとっても大きいです」という共通認識もあるという。
ちなみにポルトガルやベルギーでもプレー経験のある小川は鹿島のホームの雰囲気を「圧倒的なホーム感。海外に似ている」とも太鼓判を押す。
そのメルカリスタジアムでしっかり勝てたことは今後につながるに違いなく、小川と溝口の関係性もチームに良い相乗効果を生むと感じられるシーンでもあった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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