先日の全豪オープンで四大大会7勝目並びに史上最年少となる22歳272日での生涯グランドスラム(全四大大会制覇)を達成した男子テニス世界ランキング1位の22歳カルロス・アルカラス(スペイン)。現地2月16日に開幕するツアー大会「カタール・エクソンモービル・オープン」(カタール・ドーハ/ハードコート/ATP500)で約3週間ぶりの実戦を迎える彼は、偉業達成にも満足しておらず、さらなる成功を求める姿勢をのぞかせている。
テニス史に名を残す偉大な選手たちを特徴づけてきた、尽きることのない“向上心”。それこそが、今大会で第1シードとして戦う22歳の原動力だ。同15日に開かれた大会前の記者会見でアルカラスは次のように語った。
「世界最高峰の大会を全て制して、多くの成功を得られた自覚はある。それでも自分にはまだ弱点があると感じている。多くの選手たちが僕に追いつこうとしていること、僕のプレーを研究した上でどうすれば勝てるか、どう挑戦していくかを探っていることはわかっている。そういう状況に備えなければいけないと思う。
だからこそ、日々自分のレベルがどのくらいなのか、自分のプレー状態がどうなのかを見極めつつ、相手の頭の中に入り込むような感じで、彼らが僕と対戦する時に何をしてくるのかを考える必要がある。そういう意味でも、いくつかの点を改善しなければならない」
続けてアルカラスは、自身のライバルの代表格の一人に、これまで通り現2位のヤニック・シナー(イタリア/24歳)を挙げる。シナーは今大会に第2シードで出場するため、両者が当たるのは決勝のみ。実現すればツアー決勝では9度目の顔合わせとなる。
それでも先を見過ぎるつもりはないと、今季7戦無敗の22歳は言う。ドーハ初出場となった昨年はベスト8に進出。今年はそれを上回る結果を目指すことになるが、とにかく目の前の一戦に集中する構えだ。1回戦でトップ30の実力者アルテュール・リンダークネシュ(フランス/現28位)と対戦するアルカラスは最後をこう締めくくった。
「どの試合も内容が違うし、プレースタイルも各選手で全く異なるから、勝ち上がるのがどれだけ難しいかはよくわかっている。この大会はATP500としては本当にタフなドローで、1回戦から素晴らしいカードが並んでいる。今やるべきは、一戦一戦に集中することだけ。もちろん決勝まで進めれば最高だし、それを目指しているが、あまり早い段階で先のことを考えるつもりはない。
ここに来るにあたって幾つかの目標をチームと設定したが、その時もどんな結果を得たいかについては全く話さなかった。より良くなるためのプロセスを経て、成長し続けることが今のテーマだ。自分が本当に向上させたい部分があり、それをこの大会で試したいと思っている。それができるだけでも自分にとってはとても成功した1週間になると思う。コート内外で正しいことができていることを確かめたい」
文●中村光佑
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