現地時間2月13日に行なわれた男子カーリング1次リーグ、カナダ対スウェーデンの対戦をきっかけに、不正行為をめぐる大きな論争が巻き起こっている。
発端は、カナダ代表のマーク・ケネディと、スウェーデン代表のオスカー・エリクソンの間で起きた激しい口論だった。
試合終盤、エリクソンはケネディがストーンを投げた後、本来は禁止されている“二度押し”(ダブルタッチ)で軌道を微調整していたと主張。カーリングでは、ハンドルから手を離した後に指で軽く押す行為はルール違反にあたる。
疑いをかけられたケネディは、「俺は一度もそんなことはしていない」「お前は黙ってろ! さっさと出て行け! 消えろ!」などと激怒し、その様子がしっかり国際中継に映し出され、波紋は広まった。
紳士のスポーツとも言われるカーリングには、選手同士の「自己申告と合意」を重視する文化があり、サッカーやバスケットのような審判の介入は基本的にはない。
統括団体の世界カーリング連盟も、「試合中の判定は最終的なもので、ビデオで再判定は行なわない」と説明。今回の処分は、ケネディの暴言に対する注意のみだった。
しかし、騒動はそこで終わらない。口論の中でエリクソンは「あとで映像を見せる」と発言し、試合後に実際に問題のシーンの動画が出回った。映像では、違反行為がはっきりと確認できる。
これに対しカナダ側は、スウェーデンが最初から“摘発目的”で撮影を仕込んでいた、いわばおとり作戦だったと反発。信頼とフェアプレーを土台とするカーリングの精神に反すると主張している。
この騒動を受けて、世界カーリング連盟は15日、審判の運用や試合プロトコルの変更を行なったが、『BBC Sport』はそのあまりにも急すぎる対応に各国チームからは抗議が相次ぎ、競技外でも緊張が高まっていると、報じている。
重んじるべきは、これまで育まれてきた「精神」か、それとも映像判定などの「改革」か。今後、ルール運用や監視体制がさらに見直される可能性がありそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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