米ドナルド・トランプ大統領の「傲慢発言」が物議を醸している。
2月16日に大統領機内で記者団の質問に応じたトランプ大統領は、2月8日に行われた日本の衆院選に触れ、自民党の圧勝を次のように論じたのである。
「高市首相は私の支持を理由に挙げている」
日本の選挙結果を、あたかも自分の手柄のように吹聴したのだ。
この発言に日本国内では「傲慢すぎる」「内政干渉ではないか」との指摘が噴出。「本当に高市首相が『トランプ氏のおかげ』と言ったのか」との疑問が渦巻いている。
真偽不明の発言の背景を、政治ジャーナリストが解説する。
「トランプ大統領は衆院選の3日前、自身のSNSで高市早苗首相に対する『完全かつ全面的な支持』を表明しました。通常、外国の首脳が他国の選挙期間中に特定の政党を支持するのは明確な内政干渉であり、タブー中のタブー。ところが高市首相は、選挙勝利が決まった8日の深夜、あろうことか自身のXで〈温かいお言葉に心から感謝いたします〉と、日本語と英語でトランプ大統領に向けた投稿をしたのです。トランプ大統領としては、高市首相の『即レス感謝』をもって『オレが勝たせた』と主張しているのでしょう。野党だけでなく、自民党内からも『あまりに屈辱的な扱いだ』と嘆く声が広がっています」
トランプ大統領にとって、高市首相の「感謝の言葉」は、格好の取り引き材料となる。政治ジャーナリストが続ける。
「トランプ流の『ディール(取り引き)』において、貸しを作るのは常套手段。高市首相としては3月に予定される訪米で、防衛費のさらなる増額やアメリカ産農産物の関税撤廃といった無理難題を突きつけられても、断りづらくなってしまう。高市氏は『鉄の女』を気取っているものの、トランプ氏にとっては『従順な部下』。今回の自民党圧勝と引き換えに、高市首相自らが外交カードを捨ててしまったに等しいのです」
社交辞令が通用しないトランプ大統領には、新たな対策を練る必要がある。
(川瀬大輔)

