女子テニス世界ランク4位のココ・ガウフ(アメリカ/21歳)が、今週開催の「ドバイ・テニス選手権」(WTA1000)を前にした記者会見で、トランプ政権による移民取り締まり強化と、それに伴う悲劇について強く抗議の声を上げた。
アメリカでは先月、ミネアポリスで行なわれた移民政策(オペレーション・メトロ・サージ)への抗議デモの最中に、移民税関捜査局(ICE)の捜査官によってレネー・グッドさんとアレックス・プレッティさんが殺害された。「全豪オープン」などの遠征で国外にいたガウフは、そのニュースを数日後に知ったという。
会見でガウフは「米国で起きていること全てに対して、明らかに私は賛成していません」と切り出し、自身の思いを率直に語った。
「ただ存在しているだけで、人々が路上で死ぬようなことがあってはならないと思います。私は現状を好ましく思っていません」
さらに、母国の現状に対する苦悩と、変わらぬ愛国心について言葉を続ける。
「朝目覚めて、(悲劇的なニュースを)目にするのはつらいことです。なぜなら、私はこの国のことを深く気に掛けているからです。なぜか私がそうではないと思われているようですが、私はアメリカ人であることを誇りに思っています。
しかし、どの国の出身であっても、その国のリーダーシップの下で起きていることの全ての価値観を代表する必要はないのです。私の周りには、私と同じことを信じている人々がたくさんいます。多様性と平等を信じている人々が」
ガウフは、将来的にそうした価値観が尊重される社会への思いもにじませた。若くして社会問題に声を上げ続ける彼女の姿勢には、そのルーツが深く関わっている。彼女の母方の祖母であるイボンヌ・リー・オドムさんは、1960年代にフロリダ州デルレイビーチで公立学校の人種統合に関わり、黒人学生として初めて同地の公立校に通った人物だ。
「私の祖母は文字通り活動家です。これが私の人生そのものなのです。(社会的な)厳しい質問に答えることに何の問題もありません。私にとって、それが正直な答えですから」
今回の件については、ガウフだけでなく、マディソン・キーズ(同17位)が移民と多様性を支持するコメントを出している他、冬季五輪スノーボード銀メダリストのクロエ・キム(アメリカ)ら多くのアスリートたちも懸念を表明している。
自身が信じる「多様性と平等」のために、厳しい質問にも「正直に」答え続けるガウフ。コート外でもリーダーシップを発揮する21歳の言葉は、分断深まる母国に響いているはずだ。
構成●スマッシュ編集部
【画像】ガウフをはじめ、全豪オープン2026で熱戦を繰り広げた女子選手たちの厳選写真!
【関連記事】完敗のガウフ、コート裏でのラケット破壊が放映され不満を吐露「カメラがない場所に行こうとしたのに」<SMASH>
【関連記事】米国ファン“最悪”発言で集まる批判にガウフが反論!「文脈から切り取って騒がれている」。応援への感謝を改めて語る<SMASH>

