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「行くも地獄引くも地獄」平野歩夢の“命ありきの覚悟”が映すオリンピックの過酷さ【冬季五輪】

「行くも地獄引くも地獄」平野歩夢の“命ありきの覚悟”が映すオリンピックの過酷さ【冬季五輪】

五輪の舞台に立つ決断そのものに、凄まじい覚悟を感じた。

 自身の経験上、スキー板でコブ斜面を滑るだけでも命懸けだった。それが五輪という舞台になると、ジャンプ競技では100メートル級のジャンプを披露し、ハーフパイプ競技などでは華麗なトリックで観衆を魅了する。選手たちのそんな姿を見て、正直、「信じられない」と思う。

 もちろん、日々の鍛錬があってこそ選手たちは難関なコースやジャンプ台を攻略できる。素人レベルの滑りしかできない自分が「信じられない」と力説しても笑われるだけだろう。

 ただ、それでもここで伝えたいことがある。骨折しながらもミラノ・コルティナ五輪に強行出場した平野歩夢選手のX投稿を読んで、その思いを強くした。

 平野選手はこう記している。
 「体が動く内しか続けられない中で
当たり前に悔しい気持ちしかないけど
ステージに死ぬ気で立たないと失礼だと思い
最後はもう人間をやめてましたが
行くも地獄引くも地獄の紙一重の世界で
改めて命ありきだなと
生きてる事に感謝せざるをえない気持ちを改めて痛感しました」

 何より印象に残ったのが「行くも地獄引くも地獄」というくだりだ。五輪という舞台を欠場したくない、でも、危険極まりないチャレンジになる。

「改めて命ありきだなと
生きてる事に感謝せざるをえない気持ちを改めて痛感しました」

 冬季五輪の過酷さを如実に物語る、重い、重い、言葉だ。今回の五輪でも競技中に重傷を負ったり、担架に運ばれたりする選手もいた。晴れやかなシーンがハイライトとして目に付く五輪も、選手たちが常に“恐怖”と戦っていることも忘れてはいけない。

 覚悟とは、恐怖がないことではない。恐怖を知ったうえで立つことだ。

文●白鳥和洋(THE DIGEST編集部)

【画像】ミラノ・コルティナ五輪で輝いた「日本人メダリスト」を厳選ショットで一挙紹介!
配信元: THE DIGEST

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