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ノルウェーがアメリカを抑えて冬季五輪メダル獲得数1位に! 海外メディアはスポーツ文化と育成哲学を高評価するも、母国紙は「安全性」への警鐘を鳴らす【冬季五輪】

ノルウェーがアメリカを抑えて冬季五輪メダル獲得数1位に! 海外メディアはスポーツ文化と育成哲学を高評価するも、母国紙は「安全性」への警鐘を鳴らす【冬季五輪】

約2週間にわたって熾烈な戦いが展開されたミラノ・コルティナ冬季オリンピック。最終的に最多のメダル獲得数を記録したのは、北欧のノルウェーだった。

 人口約570万人の国が、金メダル数、総メダル数のいずれでも大会首位に立ち、改めて「冬の王国」としての存在感を世界に示した。金18、銀12、銅11の計41個。いずれもアメリカを上回り、金メダル数は冬季五輪史上、単一国として最多となった。ちなみに2位のアメリカは金12、計33個。続いてオランダが金10、イタリアが開催国として同じく金10を獲得し、ドイツが8個で続いた。

 ノルウェーのクロスカントリースキーのエース、ヨハネス・ホスフロット・クレボはひとりでなんと6個の金メダルを獲得し、「今大会、7か国を除く全ての国より多くの金メダルをひとりで稼いだ計算になる」と、イギリスの日刊紙『The Guardian』は驚きをもって伝えている。

 同メディアは、「人口570万人のノルウェーが、3億4000万人を抱えるアメリカを抑えてメダルテーブルの頂点に立った」と、その異例さを数字で示して強調。ノルウェーがアメリカや中国、ドイツ、カナダといった人口規模の大きい冬季スポーツ強国を上回った点に触れ、「規模の差を考えれば、この成績は際立っている」と評価した。
  同メディアはノルウェーだけでなく、オランダやイギリス、オーストラリアといった国々も「身の丈以上の成果」を挙げたとして称賛。またアメリカも2位に止まったとはいえ、「金12個は自国史上最多だった」とポジティブに伝えている。

 一方で、ノルウェーの強さについては、「偶然ではない」と分析。寒冷な気候や地形といった自然条件に加え、「国民一人当たりの豊かさ」や「日常生活に運動とスポーツが深く根付いている文化」を成功の土台として挙げた。

 同メディアが特に注目したのはその育成哲学で、「ノルウェーでは12歳以下の子どもの団体競技で得点を記録しない。競争や早期の専門化よりも、楽しさを重視する」という方針を紹介。「才能が開花する前に競技をやめてしまう子どもを減らすためだと、ノルウェー人は信じている」 さらに競技種目の分布についても言及し、クロスカントリースキー、バイアスロン、スキージャンプといった伝統競技に成功が集中していると指摘。元五輪選手の「スケルトンやボブスレーは費用がかかりすぎる。ノルウェーは豊かな国だが、成功は努力することから生まれると信じている」という発言も引用し、同国流の価値観を象徴するものとして紹介している。

 ところが、こうした海外メディアの称賛とは対照的に、ノルウェー国内では必ずしも手放しの祝賀ムードばかりではないようだ。同国の日刊紙『Dagbladet』 は、「ノルウェーは批判から逃げ切った」という挑発的な見出しで、大会を振り返っている。

 同メディアはまず、五輪期間中に再燃した「メダルの数え方」をめぐる論争に触れ、IOC(国際オリンピック委員会)と世界の大半が金メダル数を重視する一方、アメリカの一部メディアは総メダル数で順位を付けてきたとし、「それは金、銀、銅を同じ価値にして、自国が常に“勝った”ことにするための心地よい計算法だった」と皮肉った上で、「今回はその“独自ルール”すら通用せず、統計が示した結果は、アメリカがノルウェーに敗れたという事実だった」と強調した。
 「80人の選手団で、232人を擁するアメリカを上回ったのは巨大な成功だ」と誇らしげに綴った同メディアだが、続けて「だからといって、ノルウェーのスポーツ界が健全だと装うことはできない」とも指摘。ここでは、昨年12月の高地トレーニング用マスクをめぐる死亡事故(バイアスロンのシバート・グットルム・バッケンが肺に送る酸素を制限することで高地での状況をシミュレートしていたという)と、その後の対応に対する苦言とともに今後への警鐘を鳴らしている。

「この問題は本来、五輪期間中に国際的な議論を呼ぶはずだった。イタリアやスペインの有力紙が、合法ながらもリスクのあるトレーニング手法として警告を発していたにもかかわらず、ストゥルラホルム・レグライドによるメダル獲得後の感情的な不倫告白という“狂気の物語”が、深刻な安全問題を完全に覆い隠した」

 同メディアはさらに、ノルウェーのエリートスポーツ機関が「選手の健康を誰が守るのか」という根本的な問いに正面から向き合っていないと追及。「メダル記録の陰で、責任の所在は曖昧にされ、説明は後回しにされている」とし、トップスポーツが社会から信頼されるためには、透明性と安全性の確保が不可欠だと訴えた。

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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