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女子テニス大会に“怒り部屋”が誕生!「カメラのない環境で私的な感情を表せる」ように配慮<SMASH>

女子テニス大会に“怒り部屋”が誕生!「カメラのない環境で私的な感情を表せる」ように配慮<SMASH>

現在開催中の女子テニスツアー公式戦「ATXオープン」(2月23日~3月1日/アメリカ・オースティン/ハードコート/WTA250)で、思わず目を奪われる“ユニークな取り組み”が話題を呼んでいる。なんと会場内に、選手たちが怒りの感情を自由に表現できる部屋「レイジ・ルーム(Rage Room)」を設置したのだ。

 その背景にあるのが、先のテニス四大大会「全豪オープン」で起きた一件だ。準々決勝でエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/現9位)に完敗したココ・ガウフ(アメリカ/同4位)が、コート裏の通路で怒りのあまりラケットを何度も叩きつけて破壊する姿が中継カメラに捉えられ、その映像がネット上でも拡散された。

 その後の会見でガウフは「カメラのない場所に行こうとしたのにラケット破壊の瞬間も放送されていた」と、ロッカールーム以外に私的な空間が保たれていない現状への不満を表明。これを受け、イガ・シフィオンテク(ポーランド/同2位)やジェシカ・ペグラ(アメリカ/同5位)らツアー仲間も、舞台裏にまで及ぶ撮影体制に懸念の声を上げる事態に発展した。

 当のガウフは今大会に出場していないが、全豪で噴出したプライバシー確保をめぐる議論は、今回の「レイジ・ルーム」設置に少なからず反映されているとみられる。25日に更新された大会公式X(@AtxOpen)では外観写真と共に、「選手が安全でカメラのない環境の中、私的にフラストレーションや感情を表現できる空間です」と紹介している。
  写真を見ると、テントの外側に壊れたラケットをあしらったパネルが掲げられており、そこには「Don’t smile(無理に笑わなくていい)」「Count to 3(まずは3つ数えてみよう)」「You can do this(あなたならできる)」「I believe in you(あなたを信じている)」「Make it count(悔いを残さないように)」といったメッセージが並ぶ。怒りをただ爆発させる場所ではなく、ありのままの感情を受け止めて整理し、次へとつなげるための空間であることが伝わってくる。

 怒りや失望といった“負の感情”を否定するのではなく、適切にそれを吐き出せる場を用意するという今回の取り組みは、日々過酷なツアーを戦う選手の心情に寄り添ったものと言える。今大会ですでに敗退した選手の中には、「レイジ・ルーム」で密かに気持ちを整理した者がいるかもしれない。

 何をしようと、この空間を利用する姿が公に映し出されることはない。その“見えない時間”を尊重することこそが、この施策の本質なのだろう。

文●中村光佑

【画像&動画】“怒り部屋”を紹介したATXオープンのX画面と、全豪コート裏でのガウフのラケット破壊シーン

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配信元: THE DIGEST

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