リーズ・ユナイテッド に所属する日本代表MF田中碧が、厳しい立場に置かれている。年明け以降は出場機会が激減し、21日のアストン・ビラ戦でも出番なし。これでプレミアリーグ4試合連続ベンチ外となり、チーム内での序列低下が鮮明になっている。昨夏のショーン・ロングスタッフとアントン・シュタッハの獲得で、中盤の補強が進み、競争が激化した影響もある。
それでも田中の現地評価は高い。プロのスカウト視点で詳細な戦術レポートを発信する英メディア『Total Football Analysis』 は、田中を日本代表が築いてきた「高精度の技術と規律」の体現者と位置づける。「日本代表が国際舞台で評価を確立したのは、素早いパス回しや鋭いカウンター、そして自らのリズムを維持するための忠実なポジショニングが徹底されていたからだ。タナカは、まさにその体現者といえる」
ポゼッションを軸に試合を組み立て、攻守をつなぐ“連結役”として機能し、意図を持った縦パスで攻撃を加速させる存在だと強調する。
一方、『The Athletic』 のデータ分析では、90分平均4.75本のプログレッシブパス(前方約9メートル以上、またはペナルティエリア内へのパス)はチーム最多。攻撃の起点として高い推進力を示す。ただしキーパス数は多くなく、「アシストの一つ前」を担う役割にとどまる。守備面ではインターセプトやボール回収で上位の数字を残す一方、タックル成功率の低さやデュエル敗北数の多さが課題として挙がる。
リバプール戦では終盤のポジショニングを巡りファルケ監督から苦言を呈され、チェルシー戦でも決定機逸が指摘された。高評価と課題が同居するなか、田中はプレミアの強度への適応と序列逆転を懸け、正念場を迎えている。
文●下村正幸
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