男子テニスツアーのATP500シリーズ「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月23日~28日/UAE・ドバイ/ハードコート)は大会最終日の現地28日夜、第3シードで世界ランキング11位のダニール・メドベージェフ(ロシア)と同25位のタロン・フリークスポール(オランダ)のシングルス決勝が予定されていたが、フリークスポールが左ハムストリング(太もも)の負傷により試合前棄権を表明。この結果、不戦勝となったメドベージェフが同大会3年ぶり2度目の優勝を飾った。
今大会にノーシードで参戦した29歳のフリークスポールはアンドレイ・ルブレフ(ロシア/同18位)と対戦した現地27日の準決勝で同箇所を負傷。サービス後の着地でバランスを崩す場面も見られたものの最後までプレーし、7-5、7-6 (6)で競り勝って決勝へ駒を進めていた。しかしハムストリングの状態は思いのほか芳しくないようで、決勝は大事を取って回避。ツアー4勝目並びにキャリア最大のタイトル獲得はお預けとなった。
無念の不戦敗となったフリークスポールは表彰式でケガの状態をこう説明している。
「残念ながら準決勝で負傷してしまい、正直今は万全な状態ではありません。実は今朝、病院で幾つかの検査を受けたのですが、ケガが深刻なものであることが判明したため、今夜はコートに立たないことを決断しました」
さらにフリークスポールは「今後数週間はプレーしない見込み」ともコメント。この後出場を予定していた「BNPパリバ・オープン」(3月4日~15日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハード)と「マイアミ・オープン」(3月18日~29日/アメリカ・マイアミ/ハード)の北米マスターズ2大会は欠場する見込みだ。
一方、思わぬ形での優勝を手にした30歳のメドベージェフは、1月の「ブリスベン国際」(オーストラリア/ハード/ATP250)に次ぐ今季2勝目。ツアー通算では23度目のタイトル獲得となった。
そしてなんと、これがキャリア初の同一大会複数回制覇。これまでに獲得した22タイトルは全て異なる大会だったが、ついにその“珍記録”にも終止符が打たれた。表彰式でこれについて問われたメドベージェフは「自分でも本当にクレイジーな記録だと思います。世界中のどの大会でも複数回優勝がなく、しかも初めてが不戦勝だなんて...(笑)」と答えつつ、準決勝まで全試合ストレートで制した今大会を満足げに総括した。
「開幕前の練習でショットを1つもミスしないくらい感覚が非常に良かったので、今週は素晴らしい1週間になるという確信はありましたが、本当にそうなりました。今後の大会も楽しみです」
ちなみにメドベージェフのハードコートにおけるツアー優勝は今回が21度目。ヤニック・シナー(イタリア/現2位)と並び、現役選手では2位タイとなった。トップはノバク・ジョコビッチ(セルビア/同3位)の72勝である。
今季は今大会を含め13勝3敗と好調が続いているメドベージェフ。次戦のインディアンウェルズも過去2度の準優勝を経験しているだけに、上位進出に期待がかかる。
文●中村光佑
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