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川崎の脇坂泰斗がPK戦制した水戸戦でサポーターと勝利を分かち合う“バラバラ”をやらなかった理由「僕が言わないと」

川崎の脇坂泰斗がPK戦制した水戸戦でサポーターと勝利を分かち合う“バラバラ”をやらなかった理由「僕が言わないと」


[J1百年構想リーグEAST第4節]川崎 2(4PK2)2 水戸/3月1日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 前節、ホームでのFC東京との“多摩川クラシコ”に内容を含め厳しい敗戦を喫していた川崎は、1週間の準備を経て昇格組の水戸と対戦した。

 先発数人を入れ替えるなか、前からのプレスを活かしながら前半にいくつかのチャンスを得るも、逆に45分と、45+4分に連続失点し、0-2で試合を折り返した。

 それでも後半、選手交代で流れを変えながら84分のエリソンのPKでのゴールで1点を返すと、後半アディショナルタイムにはキャプテンの脇坂泰斗の劇的な同点弾で追いつき、PK戦の末に勝利を掴み、勝点2を手にした。

 もっとも試合後、脇坂はサポーターの前でこう挨拶した。

「僕たちが目指しているのは勝点3(90分での勝利)なので、次は絶対に勝ちたいと思います。

“バラバラ”ですが、勝点3を取った時にやりましょう。次のホームゲーム、国立まで空いてしまいますし、クラブとして国立で試合を開催するのは初の試みだと思いますので、皆さんの後押しが僕らにパワーを与えてくれるので、ぜひ、ひとりでも多くのサポーターの方に来てもらえたら嬉しいです」

 脇坂らしい素晴らしいスピーチであった。
 ちなみに“バラバラ”とは川崎が勝利後にサポーターとともに歌ういゆる“勝利の儀式”である。それをこの日は行なわなかった真意を試合後に改めて脇坂に聞いた。

「ひとつは自分たちが目指しているのは勝点3というのは、サポーターの皆さんも理解してくれていると思います。PK戦で勝つ形も喜ばしいことですが、目指しているのはそこではありません。その想いがクラブとしてもサポーターの方々としてもあるので、今回はそういう話をさせていただきました。僕が言わないと、言う人はいないと思いますし、そのマインドで選手たちにもいて欲しい。そうやって勝点3を狙い続けたいです。

(PK戦で勝ったアウェーの)千葉戦の時にも思っていましたが、クラブの方、広報や運営の方に確認して、同意してもらって、今日はそうさせていただきました」

 勝って兜の緒を締めよと言わんばかりの脇坂の想いは、まだまだ攻守に課題の多いチームを引き締める意味で、効果があったと言えるのだろう。

 長谷部茂利監督は水戸戦へ向けた準備段階でこう呼びかけたという。

「まず、このJリーグの中で、とても大切な要素の強度のところをもう少し出していこうと。それを今週の、もちろん練習もそうですし、試合でその強度を出すために大事なことは、どう脳で、心で感じてプレーするかというところ。気持ちが大事だよと。そういう意味ではそれを選手たちが、これまでも体現していましたが、今日のところは緩みなくやろうと、そういう覚悟を持って選手が挑んでくれました。

 ただ流れは0-2になってしまって、自分たちの考えている形にはなりませんでしたが、やはりどの競技も、このチーム競技においてどれだけ気持ちが入って、他人事ではなくて、自分のことのようにと言いますか、『自分のこと』なんですね。そういう想いでプレーをし続けられるか、そういうことがすごく大事だというニュアンスの話をしているし、今日のところはそういうものがつながって良いプレーを出そうと選手が表現しようとしてくれました」

 水戸戦をキッカケに川崎はより攻守で質を高めていけるか。今後の変化にも注目だ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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