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“来年の朝ドラヒロイン”森田望智とは?「全裸監督」の衝撃から「虎に翼」“花江ちゃん”まで躍進続く実力派女優 最新作ではオスカー俳優と共演

“来年の朝ドラヒロイン”森田望智とは?「全裸監督」の衝撃から「虎に翼」“花江ちゃん”まで躍進続く実力派女優 最新作ではオスカー俳優と共演

森田望智
森田望智 / ※2025年ザテレビジョン撮影

2月27日に公開されたブレンダン・フレイザー主演映画「レンタル・ファミリー」に、俳優の森田望智が出演している。2027年度前期の連続テレビ小説「巡るスワン」(NHK総合ほか)のヒロインにも抜てきされた森田は、何でもできる“カメレオン俳優”でもある。そんな森田の軌跡をたどる。

■「全裸監督」ヒロインで一躍脚光

1996年9月13日生まれ、神奈川県出身の森田。芸能界デビューは早く、10代の頃にCMや映像作品などでキャリアを積んできた。役者として世間を驚かせた第一弾は、やはり2019年に配信された「全裸監督」シリーズでの黒木香役だろう。ビデオ業界の風雲児で時代の寵児になったクリエーター・村西とおる(山田孝之)と女優の黒木香(森田)といえば、ある世代以上には強烈な記憶として残っている。

史実の黒木は「剃らないワキ毛」がトレードマークだったが、森田はこのオーディションでマジックペンでワキ毛を描いて挑んだという。本番でも“自前”のワキ毛で黒木らしさを再現し、劇中での本名・佐原恵美から女優の黒木香として覚悟を決めた姿を演じた。「第24回釜山国際映画祭」のアジアコンテンツアワード最優秀新人賞を受賞し、全世界で配信されたために海外でも彼女の知名度が上がった。

当時端役続きで、オーディションにも落ちてばかりだったという森田だが、山田や國村隼、満島真之介ら個性派俳優との共演も刺激になったのか、その後は他にも色濃い役をつかんでいく。ドラマにも映画にも、引っ張りだこになっていった。

2022年の映画「さがす」では、死に場所に執着する女性・ムクドリ役で出演。サングラスとボサボサ髪という風貌で、普段の森田からの変貌ぶりでも驚かせた。

かと思えば、2024年度前期連続テレビ小説「虎に翼」では主人公・猪爪寅子(伊藤沙莉)の親友であり、後に義理の姉となる米谷花江役で新しい印象を刻む。花江は「女学校を出たらお嫁さんになりたい」と夢見ていて、法曹界を目指す寅子とは対照的な存在として描かれていると同時に、姑とのすれ違いや戦争にもめげない、しなやかなしたたかさを持って生きる人物である。

この描写から森田が作り出したのが、ちょっと浮世離れしたおっとり口調のせりふ回しで、おかげで「花江ちゃん」として愛されるキャラクターになった。「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」のような昭和風のノスタルジックな作品から飛び出てきたような印象が生まれたし、寅子と花江にはちょうど「ちびまる子ちゃん」のまる子と親友のたまえのような空気感もできた。主人公の存在感を食わずに、自らの役柄にも色づけできる巧みな感覚を持っている。

■「シティーハンター」のヒロイン役でも存在感

さらに同年、配信映画「シティーハンター」ではヒロインの槇村香を演じた。鈴木亮平演じる主人公の相棒として、作品のトレードマークである巨大なハンマーを振り回し、オシャレでクールな「シティーハンター」の世界観にハマった。舞台が原作の1980年代から現代の新宿に変わった分、朝ドラなどでも発揮されてきた森田の素朴な「そこにいそう」な空気感が生き、原作から少しアレンジされた香のショートヘアも似合っていた。

森田の一見素朴な親しみやすさは、日常が徐々に壊れていくような作品でもプラスに働く。2025年公開の映画「火喰鳥を、喰う」では劇中の怪奇の発端となる、かつて戦死した久喜貞市の日記を久喜家に届ける新聞記者・与沢一香役で出演。

久喜家にまつわる怪奇現象はどんどんエスカレートし、ついに一香本人にも及ぶのだが、いよいよ怪奇がただごとでないと察したときの緊迫感の見せ方が、「こんな人いる」と思わせてくれる。それに災厄に巻き込まれた瞬間のエキセントリックな振る舞いが、ホラーらしい恐怖感を持って見る者に迫ってきた。

古今東西どんな世界が舞台でも必要とされる俳優になったが、そもそもなぜ彼女は俳優を志したのか?幼少期はフィギュアスケートやバレエを習っていたが、たまたま近所でドラマ撮影の現場を見たときに「テレビの画面しか知らなかったのが、裏ってこうなっているんだと気付いて、一緒にモノを作っている感じがすごく楽しそうで、入れたら何でもよかった」と、「全裸監督」で共演した恒松祐里との対談で語っている。

クリエーティブな世界への興味を強くかき立てられ、「何でもいいから」と情熱のままに役者を続けてきたのだから、どんな役でも本能的に燃えてモノにしてみせるのも納得だ。

森田望智
森田望智 / ※2025年ザテレビジョン撮影

■「ナイトフラワー」で日本アカデミー賞新人俳優賞

2026年は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」で舞台初出演、2月6日には出演映画「ほどなく、お別れです」が公開を迎え大ヒット中と、相変わらず引く手あまた。

そして2025年に公開された映画「ナイトフラワー」のプロレスラー・芳井多摩恵の演技で「第68回ブルーリボン賞」助演女優賞、「第49回日本アカデミー賞」新人俳優賞受賞の吉報も飛び込むなど、映画賞レースを席巻しており、業界の期待に応え続けている。

そんな追い風の吹く中で公開を迎える最新出演映画「レンタル・ファミリー」は、日本に実在するレンタル家族産業をヒントに、さまざまな依頼主にレンタルされる主人公のフィリップ・ヴァンダープルーグ(ブレンダン)と依頼者たちの悲喜こもごもを描いたコメディー。

森田はある理由でフィリップに偽の新郎役を依頼する女性・佳恵役だ。出番こそ少ないが、序盤の大きな展開を担う役回りで、この作品でもしっかり存在感を見せている。

憑依型ともみなされる森田だが、根底にある表現への情熱は揺らがないからこそ、いつでも見る者の視線を捉えて離さない。2027年度前期の連続テレビ小説「巡るスワン」ヒロイン役に決まっているが、これからもその豹変ぶりに翻弄(ほんろう)されていたいと思わせる俳優だ。

◆文=大宮高史







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