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BTS・SUGA、33歳の誕生日 “クールなのに甘い”二面性も光る不屈のラッパー兼プロデューサー…スターゆえの“苦悩”吐露したことも

BTS・SUGA、33歳の誕生日 “クールなのに甘い”二面性も光る不屈のラッパー兼プロデューサー…スターゆえの“苦悩”吐露したことも

BTS・SUGAが3月9日に33歳の誕生日を迎えた
BTS・SUGAが3月9日に33歳の誕生日を迎えた / 写真:Best Image/アフロ

BTSのSUGAが、3月9日に33歳の誕生日を迎えた。BTSのリーダーであるRMやJ-HOPEと共に初期から楽曲制作に関わってきた彼は、学生時代から作曲・編曲を行い、将来はプロデューサーかラッパーのどちらかを夢見てきた。そして、今やその両方を担う存在になったSUGAとはどんな人物なのか? 彼のソロ活動の軌跡を解説しよう。

■決して諦めない不屈の精神の持ち主

SUGAがBig Hit Entertainment(現BIGHIT MUSIC)の練習生になったのは、17歳のとき。学生でありながら、既に故郷の韓国・大邱(テグ)で作曲家として活動していたが、両親は音楽活動に反対。そのため、ソウルでの練習生時代はアルバイトを掛け持ちして学費、生活費にあてるなど、練習に明け暮れるメンバーの中でも特に多忙な日々を送っていた。

そんな彼の音楽に対する思いは生半可なものではなく、ラッパー集団の予定だったBTSの方向性が変わった後もストイックに努力を重ね、2013年6月にデビュー。それから13年――その間にSUGAは、BTSの活動に加えて、3作のソロ作品を発表している。

最初はデビューから3年目の2016年に、Agust D(逆から読むとDT SUGA=Daegu TownのSUGAになる)名義でミックステープ『Agust D』を発表。その後、2020年5月22日に時代劇での1人2役MVが話題になったリード曲「Daechwita」を含む『D-2』を発表。そして全員の兵役義務履行の発表から約半年後の2023年4月21日に『D-DAY』が発売される。

ソロアルバムは当初から3部作を想定していたそうで、タイトルからもそれがくみ取れる。また、「D-DAY」のリード曲「Haegeum」のMVでも時代こそ違えど1人2役を演じ、いずれでも一個人が体制を打ち破るシーンを描写。MVの内容が見事に呼応している点からも緻密な計算の下に作品を作り上げる人であることが伝わってくる。

■クールなのに甘い…ギャップも魅力

SUGAはそのアーティスト名の由来通り、クールな表情の中に甘さを隠している人物である(デビュー当時は今以上に甘かった。成長して、クールさが増したと言うべきか)。音楽に対する真摯(しんし)なまなざしと、時折見せる愛らしい笑顔――その二面性は、音楽面にも表れている。SUGAがメインでプロデュースしたBTSの曲に「Autumn Leaves」(2015年)がある。この曲は枯れ葉が舞い落ちる様子と終わりゆく恋と重ね合わせ、未練や痛みを描いた何ともセンチメンタルな歌詞で、呼応するラップと歌が溶け合うメロディアスな曲だ。

一方、ソロ曲の「Daechwita」や「Haegeum」は得意の高速ラップが用いられ、MVでも表現しているようなノワール感が漂う。アーティストとして、人生のポジティブな面もネガティブな面も表現できるべきだと考えているSUGAは、決して目を逸らすことなく、内なる声にも目を向ける。そうして『D-DAY』に収められている「AMYGDALA」など、過去の苦悩を収めた曲も生み出している。

そんな彼の心の内をのぞけるドキュメンタリー映画がある。このアルバムの完成までを追ったドキュメンタリー「SUGA: Road to D-DAY」(2023年、ディズニープラスで配信中)がそうだ。BTSは誰もがデビュー当時からそうだが、今作の中でもSUGAが率直な気持ちを語っており、彼の素顔に近づける一作になっている。

冒頭で「やりたいことがないのが悩みです」「たくさんあったはずなのに、たくさんの夢をかなえてしまったから、そのせいで忘れてしまったのか。どうして…」と、スターゆえの苦悩を吐露。

そこから、SUGAが世界各地でミュージシャンの友人に会いながらインスピレーションを得る姿と、『D-DAY』や仕事に打ち込む様子を捉えていく。終盤には、敬愛していた故・坂本龍一氏との対談の様子も映し出されている。

■服務終了後、すぐに着手した社会貢献活動

昨今のSUGAを語る上で欠かせないニュースがある。彼は若い頃からいつか慈善活動をやりたいと語っていたが、2025年、社会服務要員(SUGAは2020年に肩を手術していたため、兵役ではなく社会服務要員として配属された)としての兵役義務を終えると、ソウルのセブランス病院に自閉スペクトラム症(ASD)支援の治療センター設立のために50億ウォンを寄付。

同年秋には、ミン・ユンギ療育センターと彼の本名が冠された施設で音楽療法プログラムの拡充に参加し、子どもたちともレッスンを楽しんだ。子どもたちにはBTSメンバーだと伝えておらず、ミン先生と呼ばれていたという。

そしていよいよ2026年3月20日(金)にBTSのニューアルバム『ARIRANG』が発売され、翌21日(土)にはソウルの光化門広場でカムバックステージが行われる。4月からは世界中のARMY(=BTSファン)が待ちわびたワールドツアーも開幕。グループとしてだけでなく、個人としてもさまざまな経験を重ね、また一つ大人の階段を上る彼が今度はどんな顔を見せてくれるのか。新たな表情に期待したい。

◆文=及川静



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