現地時間3月8日(日本時間9日)、マイアミ・ヒートはホームのカセヤ・センターでデトロイト・ピストンズと対戦。第1クォーターで34-16の好発進を見せ、最大で29点差をつける試合展開となり、最終スコア121-110で勝利した。
昨年11月の6連勝以来、最長の5連勝を飾ったヒートの現在の成績は、36勝29敗(勝率55.4%)でイースタン・カンファレンス7位。プレーオフへストレートインできる6位のオーランド・マジック(35勝28敗/勝率55.6%)とはゲーム差なし、5位トロント・ラプターズ(36勝27敗/勝率57.1%)とも1.0ゲーム差まで縮めている。
ピストンズ戦では、タイラー・ヒーローが25得点、6リバウンド、バム・アデバヨが24得点、9リバウンド、6アシスト、ハイメ・ハケスJr.が19得点、5リバウンド、7アシスト、ケレル・ウェアが12得点、6リバウンド、2スティール、2ブロック、カスパラス・ヤクチョニスが12得点をマーク。
2017年のドラフト1巡目14位でヒートから指名されたアデバヨは、今季で在籍9年目。この試合前の時点で、在籍期間がフランチャイズ史上4位タイ、レギュラーシーズン通算出場試合数623と出場1万9115分と2204アシストと668スティールで同3位、フィールドゴール成功数3807本と5575リバウンドで同2位、フリースロー成功数2171本で同4位、527ブロックで同5位と、球団を代表する選手の1人となっていた。
そしてピストンズ戦で24得点を奪ったことで、レギュラーシーズン通算1万1得点に到達。球団創設38シーズン目のヒートにおいて、1万得点の大台を突破したのはドゥエイン・ウェイド(2万1556得点)とアデバヨのみだ。
「ディフェンスを評価されてドラフト指名されたから、本当に大きな意味があるね。皆さんは僕を、ただの“ロブパスの脅威”だと思っていたけど、これは僕が成長したことを示している。
確かに、この球団は僕を信じてくれている。同じチームで大金を稼げるほど長くここにいるし、もちろんウェイドのような選手と一緒に歴史に名を刻むこともできている。だから、これは素晴らしい成果だね。(節目の試合に)勝利できて嬉しいよ」 そう振り返った206㎝・116㎏のビッグマンは、キャリア最初の2シーズンはローテーション入りこそしていたが、平均得点は2桁に届かず、アウォードとも無縁。
しかし、キャリア3年目の2019-20シーズンに先発へ定着して大ブレイク。平均15.9点、10.2リバウンド、5.1アシスト、1.1スティール、1.3ブロックをあげ、オールスターとオールディフェンシブ2ndチーム入りし、ジミー・バトラー三世(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)とともにNBAファイナル進出の立役者となった。
ヒートの主軸へ成長したアデバヨは、昨季まで6シーズン連続で最優秀守備選手賞の投票で10位以内にランク。コート上の全ポジションをカバーできるディフェンス力の持ち主で、リムプロテクトもこなすリーグ有数の守備巧者だ。一昨季まで5年連続でオールディフェンシブチーム入りし、2023-24シーズンには初の1stチーム入りも果たした。
今季で就任18シーズン目のエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)は、アデバヨのディフェンス力を称賛しつつ、28歳のビッグマンが見せた成長についてこう話していた。
「彼の持つ見事な闘争心と練習へ取り組む姿勢も評価に値すると思う。彼は必ずしも得点力のある選手として知られていたわけではない。だが、このチームのために努力し、自らの意志で得点力を身につけてきた。彼の得点力とプレーメーキング能力は、我々にとってものすごく重要なんだ」
攻守兼備で自らの身体を犠牲にした献身的なプレーもこなすアデバヨは、アメリカ代表の一員として、2021年と2024年のオリンピックで金メダルも獲得している。
今季は57試合の出場で平均18.9点、9.8リバウンド、2.9アシスト、1.1スティールを記録し、直近2シーズンは3ポイントもレパートリーに加えている。ヒートを多方面にわたって支えるビッグマンは、そのスタッツ以上の存在感を見せていると言っていいはずだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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