シカゴ・ブルズは“神様”マイケル・ジョーダンを擁し、1990年代に2度の3連覇を達成した。
引退から20年以上の月日が流れたが、今でもブルズと言えばジョーダンの名前を挙げるファンは多い。一方で、レジェンドのドゥエイン・ウェイドは、シカゴという地においてはデリック・ローズの方がジョーダンよりも重要な存在だと見解を述べた。
イリノイ州シカゴ・イングルウッド出身のローズは、2008年のドラフト全体1位で地元球団のブルズに入団。ルーキーイヤーから平均16.8点、6.3アシストの成績で新人王に輝くと、2年目にはオールスターに選出され、3年目の2010-11シーズンには平均25.0点、7.7アシストをあげ、史上最年少(22歳191日)でMVPを受賞した。チームも同年にリーグ最高成績(62勝20敗)を記録し、ジョーダン時代以来の熱狂をシカゴに呼び戻した。
しかし12年のプレーオフで左ヒザ前十字靭帯を断裂。シーズン全休を経て復帰した13年には右ヒザ半月板を断裂するなど、その後はケガとの戦いを強いられた。16年にニューヨーク・ニックスへトレードされると、その後はミネソタ・ティンバーウルブズ、デトロイト・ピストンズなどでプレーし、24年9月に引退を発表した。
今年1月24日、ローズの背番号1の永久欠番セレモニーが行なわれたが、元NBA選手のケンドリック・パーキンス(元ボストン・セルティックスほか)やドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が、シカゴにおいてはローズの方がジョーダンよりも重要だと発言して話題となった。
これを受け、殿堂入りセンターのシャックことシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)は、自身がホストを務めるポッドキャスト『The Big Podcast with Shaq』で、シカゴ出身で2016-17シーズンにブルズでプレーした経験を持つウェイドに意見を求めた。
「コミュニティへの影響力だ。彼(ローズ)はシカゴ出身だ。だから、その点で違う。彼はシカゴの何もないところからやって来た少年なんだ」
ウェイドはそのように切り出すと、ローズとジョーダンの違いについて持論を語った。
「彼(ローズ)の物語は、シカゴの誰もが共感できる。マイケル・ジョーダンの物語は、誰もが共感できるわけではない。ジョーダンは神話であり、伝説であり、アイコンだ。しかし、デリック・ローズはシカゴのDNAにとって、より重要な存在だ。なぜなら、彼はシカゴの一員だからだ」 ジョーダンは最初の引退を挟んでブルズに計13シーズン在籍し、優勝6回、ファイナルMVP6回、シーズンMVP5回、オールスターMVP3回など輝かしい実績を残した。
ただ、ジョーダンはニューヨーク生まれのノースカロライナ育ちと、生粋の“シカゴっ子”ではない。その点で、同地で生まれ育ったローズの方が人々の共感を呼ぶという。
シャックは「その説明を聞いて初めて腑に落ちた」と、マイアミ・ヒート時代に共闘した相棒の主張に納得。ウェイドは「『自分たちの中の1人が成功した』という感覚なんだ。『彼は俺たちの代表だ』ってね。僕自身もそう感じているよ。『D・ローズこそがその人だ』って」と続けた。
そこで、シャックは「もちろん、俺もD・ローズは大好きだ。だが、純粋にバスケットボールという観点だけで見たら、どちらがシカゴにより大きな影響を与えたと思う?」と質問。
ウェイドは「全体的な(歴史の)枠組みで見れば、マイケル・ジョーダンだろうね。でも、今シカゴで育っている子どもたちにとっては、それはデリック・ローズなんだよ」とローズを最後まで立て、シャックも「同感だ」と同意していた。
構成●ダンクシュート編集部
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