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なぜ韓国は劇的な逆転2位通過ができたのか 現地の母国記者に直撃して浮かんだ、若手とベテランの調和「近年の代表チームは…」【WBC】

なぜ韓国は劇的な逆転2位通過ができたのか 現地の母国記者に直撃して浮かんだ、若手とベテランの調和「近年の代表チームは…」【WBC】

野球の第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は3月9日、東京ドームで韓国がオーストラリアを7対2で勝利した。オーストラリア、台湾と2勝2敗で並んだが、失点率の差で韓国が2位通過を決定。4大会ぶりに1次ラウンド突破を果たした。土壇場でみせた底力に現地にいた地元記者は震えていた。

 劇的勝利で韓国がマイアミ行きの切符をゲットした。1次ラウンド突破には「5得点以上かつ2失点以内に抑えて勝利」というシビアな必要条件下で、韓国ナインは最後まで集中力を見せた。

 序盤からムン・ボギョンの2ラン本塁打など4得点を挙げ主導権を握った。5回に失点したが、以降も進出条件の5点差以上のリードを巡り、1点の攻防が続いた。韓国が突破圏内にいた8回裏に1番バザーナの適時打で、今度はオーストラリアが圏内に浮上。目まぐるしく流れが変わった。

 窮地に追い詰められた韓国は9回1死一塁から3番イ・ジョンフの中前打球が投手のグラブに弾きコースが変わると相手遊撃手の失策を誘う。一、三塁にかわり、次打者がきっちり中犠飛で韓国が再び突破圏内に転がり込む。その裏には右中間に抜けるかと思われた打球をイ・ジョンフがビッグプレーで阻止。まさに全員野球で奇跡の準々決勝進出を果たすと、東京ドームは「テーハミング(大韓民国)!」の大合唱に包まれた。
  連日、WBCを現地取材する『THE DIGEST』は韓国の日刊紙「東亜日報」系列のスポーツ専門メディア『SPORTS DONGA』のチャン・ウンサン記者を直撃。今大会の韓国代表チームの戦いぶりについて、率直な感想を訊いた。

 劇的な展開に感動して、しばらく動けなかった同記者にそっと「おめでとうございます。素晴らしい試合でしたね」と声をかけると、「ありがとうございます。心臓に悪いゲームです」と苦笑いしながら握手してくれた。「とても厳しい状況でしたが、代表チームが諦めずに最後まで最善を尽くし、現状でできる最高の結果を出してくれたので、記者でありながらも国民の一人として、とても嬉しいです」と頬が緩んだ。

 格別といっていいだろう。過去3大会はすべて1次ラウンド敗退。4大会ぶりにミッションを果たした今回の代表チームについて訊いてみると、「近年の韓国代表はますます若い選手たちで構成されるようになっていますが、その選手たちが諦めずに最後まで戦い抜く姿は非常に印象的でした」と答え、1番を担った22歳のキム・ドヨン、9回に決勝打となる犠飛を放った4番のアン・ヒョンミンを挙げた。特にキム・ドヨンは24年シーズンに韓国プロ野球で史上最年少のトリプルスリー(打率.347、38本塁打、40盗塁)を残し、同年オフにプレミア12で初の代表入り。メジャーのスカウトも注目する逸材と言われている。

 活きのいい若手だけではない。同記者はベテラン選手にも注目。「2番手で登板した41歳のノ・ギョンウンのような経験豊富な選手たちが、後ろでしっかりとサポートし、若い選手たちとの調和が生まれた」とも話し、若手とベテランの融合が粘り強さの原動力だと力説した。

 日本への取材は3回目。2019年のプレミア12以来の来日だと明かしたチャン・ウンサン記者は、多くの名場面が生まれた東京ラウンドについて「正直に言ってとても大変なグループです。非常に難しいですね。WBCは回を重ねるごとに、東京ラウンドのプレッシャーがどんどん強くなっている気がします」と振り返った。

 続けて、「日本はもちろんベストチームです。それに加えて、チャイニーズ・タイペイも、昔は正直に言って我々がよく勝っていたチームですが、今では本当に勝つのが難しいチームになりました。ある意味では、韓国よりも急成長を遂げた面もあるように見え、東京ラウンドのプレッシャーは今後、ますます厳しくなっていくだろうと感じます」と分析した。

 2勝2敗で3か国が並ぶ激戦を失点率の差で2位に滑り込んだ韓国。紙一重の差での勝負は、東京ラウンドの歴史にまた新たなページを刻んだことだろう。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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配信元: THE DIGEST

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