女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「BNPパリバ・オープン」(3月4日~15日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)は大会5日目の現地8日にシングルス3回戦が行なわれ、第4シードで世界ランキング4位のココ・ガウフ(アメリカ)と第31シードで同32位のアレクサンダー・イーラ(フィリピン)が対戦。ガウフが第2セット途中で左腕の負傷による棄権を表明し、イーラが初の4回戦進出を決めた。
両者は今回が2度目の顔合わせ。初回は先月の「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(ハード/WTA1000)準々決勝で対戦しており、この時は21歳のガウフが6-0、6-2で完勝していた。
しかし約1カ月ぶりの再戦となった今回は一転、弱冠20歳のイーラにリードを許す苦しい展開。第7ゲーム終了後にはガウフがメディカルタイムアウトを取得し、応急処置を経て試合を続行したが、再開後の第8ゲームでもブレークを献上し、2-6で第1セットを落とした。
セット間にはガウフの左前腕に大きなテーピングが施されたが、状態は改善せず、第2セットの開始2ゲームを連取されたところでリタイアを申請。54分で無念の3回戦敗退となった。ガウフの試合途中での棄権は非常に珍しく、マリー・ボウズコワ(チェコ/現33位)と対戦した2022年「シンシナティ・オープン」(ハード/WTA1000)1回戦以来、キャリアではこれが2度目となる。
試合後にガウフは自身の公式インスタグラムのストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)を更新。「こんな形で終わってしまったことを申し訳なく思います。また来年お会いしましょう」とした上で、下記のメッセージを綴っている。
「たくさんの温かいメッセージをありがとう。今日の試合で左腕にこれまで感じたことのないような強い痛みを覚えました。プレーを続けようとはしましたが、時間が経つにつれて痛みは強くなるばかりでした。
ご存知の通り、私は試合の途中で棄権することはほとんどありません。ただ今回ばかりは続けない方がいいと判断しました。明日MRI検査を受ける予定ですが、大丈夫だと思います。アレックス(イーラ)にはこの後の試合も頑張ってほしいです。彼女と共にコートに立てるのは幸せなことです」
この結果イーラは「BNPパリバ・オープン」創設以来、フィリピン人選手として初のベスト16進出を達成。思わぬ形での勝利を手にした20歳は、オンコートインタビューで同8日に迎えた国際女性デーに触れ、ガウフへの賛辞と回復を願う言葉を送った。
「今日は国際女性デーですね。私は自分自身のため、そして他の女性たちのために声を上げ、道を切り開いてきた全ての素晴らしい同性の人々に感謝を伝えたいです。その中にはココも含まれます。素晴らしい競技者かつロールモデル(模範となる人物)でいてくれる彼女にも感謝したいです。本当にすぐに回復することを願っています」
4回戦のイーラの相手は、3回戦でソラーナ・シルステア(ルーマニア/同41位)に6-7(5)、6-4、6-4と約2時間半の激闘の末に勝利した第14シードのリンダ・ノスコワ(チェコ/同14位)。両者は今回が初対決となる。
文●中村光佑
【動画】第2セットで2ゲームを連取されたガウフが途中棄権する場面
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