現地時間3月11日(現地時間12日、日付は以下同)にコロラド州デンバーのボール・アリーナで行なわれたデンバー・ナゲッツ対ヒューストン・ロケッツの一戦は、ホームのナゲッツが129-93と36点差で圧勝した。
ナゲッツはジャマール・マレーの30得点を筆頭に、ニコラ・ヨキッチが16得点に12リバウンド、13アシストと安定のトリプルダブル。フォワードのキャメロン・ジョンソンも、17得点に加えて2ブロック、2スティールと攻守にわたって活躍した。
そんなホーム勢に対し、ロケッツはアメン・トンプソンの16得点がチーム最多。主砲のケビン・デュラントは11得点に抑え込まれ、今季ワーストの大敗を喫した。
奏功したデュラント対策について、試合後に尋ねられたヨキッチは、相手エースとマッチアップしたクリスチャン・ブラウンを称賛しつつ戦略を明かした。
「人数をかけたことだね。CB(ブラウンの愛称)が本当にいい仕事をしてくれた。次々にプレッシャーをかけて、彼に素早い判断をさせるよう仕向けた。その上でその後ろをカバーすることを徹底したんだ」
11得点はデュラントにとって今季ワーストタイ。ナゲッツのデイビッド・アデルマン HC(ヘッドコーチ) も、デュラントの能力を高く評価した上で、チームのディフェンスを称えた。
「時には2人つけて、できる限り彼を囲い込んだ。それでも彼はかわしてジャンプシュートを決めてしまう。実際、今夜もそういう形で何回かやられた。
彼はドリブルからリズムに乗ってシュートを打つのが抜群にうまい。我々が目にしてきた中でも最高クラス、もしかしたらその点については歴代最高かもしれない。だからできる限り彼のスペースを奪うことを意識した」
試合は前半戦の時点では拮抗していたが、後半に大きく動いた。第2クォーター終盤から徐々にエネルギーレベルが高まり、最後はブラウンが長距離弾を沈めて53-47と6点リードで前半を終えたナゲッツが、ハーフタイム後もその勢いを継続。
良いリズム感でオフェンスを展開すると、その波に飲み込まれるかのようにロケッツはイージーバスケットを外し、気づけば20点差以上に開いていた。
「相手はシュートを決めて、こっちは外した。入れるか外すか、ここはそういうリーグだ」
アデルマンHCが「今季トップ5に入る出来」と絶賛したこの第3クォーターの状況を、デュラントはそうシンプルに描写した。
「相手は3ポイントを5本くらい決めた。俺たちはいいシュートの形は作れていたけど、決め切れなかった。確かそのクォーターではフリースローもなかった。相手は13本か14本くらいあっただろう。
ともあれ、彼らはシュートを決めたが自分たちは外して、それで相手に速攻を出されてイージーに点を与えてしまった。結局、自分たちのミスを全部うまく利用されたってことだ」
後半、ややガス欠気味にも見えたロケッツ。中1日だった相手に対し、2連戦に加えて移動と、フィジカル的なハンデも影響したかと聞かれると、デュラントはこう答えた。
「まったくない。自分たちはそのために給料をもらっているんだ。2連戦が影響したなんてことはあってはならない」
プロ意識にあふれた回答。その上で、リーダーらしく自らのプレーにもダメ出しした。
「もっと自分をうまく使うべきだった。相手がトリプルチームに来たとしても、すぐにボールを出してプレーを作らないといけない。それにもっとリバウンドを取って、速攻のチャンスを自分から作り出すようにすべきなんだ。
実際、一度リバウンドを取った時、ハーフコートで相手2人が俺に向かって走ってきた場面があって、そこからいい形のチャンスが生まれた。だからチームが俺に2人、時には3人つけてくるとわかっているなら、もっと積極的にボールを取りにいくべきだ。そうすればチームメイトにもっと楽なシュートチャンスを作れて、みんなが無理なプレーをしなくて済むからね」
勝率で拮抗しているナゲッツとロケッツの直接対決は、ナゲッツに軍配が上がった。ナゲッツはこの試合の翌日も、足首を痛めたヴィクター・ウェンバンヤマが欠場したサンアントニオ・スパーズに20点ビハインドから大逆転という、価値ある勝利を手にしている。
群雄割拠のウエスタン・カンファレンス。熾烈な争いはまだまだ続く。
文●小川由紀子
【画像】シャック、アイバーソン、コビー、レブロン、カリー、ヨキッチ…2000年以降のMVPを受賞当時の写真で一挙振り返り!

