巨人の開幕投手が、ドラ1ルーキーの竹丸和幸に決まった。当初、内定していたのは山﨑伊織。ところが右肩のコンディション不良による離脱が決まり、阿部慎之助監督が急遽、決断した。
「巨人で新人が開幕投手を務めるのは64年ぶり。山﨑の右肩負傷が明らかにされた際は不安しかありませんでしたが、竹丸はここまで実戦5試合13イニングを投げて無失点。結果を出している新人が晴れ舞台に立つということで、プラス思考の声が聞こえてきました」(スポーツ紙記者)
「開幕投手」で苦しんでいたのは、巨人だけではない。巨人と第2カードでぶつかる中日だが、開幕投手に内定している柳裕也の調子が全く上がってこないのだ。
直近では3月13日の楽天とのオープン戦に先発登板したものの、5回を投げて9失点。「投球数は100球に到達していた」というから、制球に苦しんでいたのは明白だ。
「柳はノーワインドアップの投球フォームを習得しようとしていました。でも13日は、昨年までのセットポジションからの投球に切り替えていました」(中日担当記者)
2月27日の侍ジャパンの強化試合でも「2回2被弾」と炎上している。柳が9失点した3月15日時点での中日の成績はというと、オープン戦1試合平均での得点は4.58。これは12球団トップである。しかし、同1試合平均での失点は4.0。こちらは11位タイだ。
本拠地バンテリンドームナゴヤに「ホームランウイング」が新設された甲斐があって、昨年12球団ワーストだった得点力は確実に改善されている。あとは投手陣が踏ん張れば、優勝争いに食い込めるはずだ。
「侍ジャパンが準々決勝で敗れたため、高橋宏斗、金丸夢斗のチーム帰還が前倒しされました。当初、この2人を開幕ローテーションから外すことを覚悟していましたが、杞憂に終わりそうです」(前出・中日担当記者)
柳の次回登板の結果次第では、井上一樹監督も考え直さなければならないだろう。故障ならまだしも、不調による開幕投手の変更は、その後の精神的ショックになりかねない。そのため「次回登板の結果に関係なく、柳でいくべき」との指摘が出ている。中日の球団創設90周年は、どんな幕開けになるのか…。
まもなく新卒社会人が、会社の入社式に臨む。彼らが最も恐れていたのは「内定取り消し」だ。その恐怖はプロ10年目のベテランにも襲いかかってくる…かもしれない。
(飯山満/スポーツライター)

