両者はこれまでにツアーで16度対戦し、アルカラスの10勝6敗。昨季も3度の四大大会決勝を含む計6度の直接対決があり、アルカラスが4勝2敗と勝ち越した。
しかし今季に入ってからは、2人はまだ1度も顔を合わせていない。アルカラスが史上最年少での生涯グランドスラム(全四大大会制覇)を達成した「全豪オープン」では、シナーが準決勝でノバク・ジョコビッチ(セルビア/現3位)に敗れた。
先日の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)では、アルカラスが準決勝で元1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/現10位)に敗れて今季初黒星。かたやシナーは決勝に進出し、最後はメドベージェフを破ってツアー25勝目を挙げた。
それでも、アルカラスとシナーが現在の男子ツアーを牽引している構図に変わりはない。直近の四大大会9大会で優勝を分け合っている両者のライバル関係について問われたケーヒル氏は、次のように自身の考えを明かした。
「あの2人のライバル関係は、誰にとっても良いものだと思う。“黄金期”を築いたジョコビッチが今もなお素晴らしいことを成し遂げている一方で、(ロジャー・)フェデラー(スイス/元1位)や(ラファエル・)ナダル(スペイン/元1位)、(アンディ・)マリー(イギリス/元1位)はすでに引退している。そんな中で、彼らが残した大きな足跡を辿ろうとする選手が2人も現れたのは、テニス界にとって素晴らしいことだ」
その上で、ビッグ4時代終焉後の男子ツアーのさらなる発展には、アルカラスとシナーに続く“新たなライバルの台頭”が不可欠だとケーヒル氏は指摘する。
「ライバル関係というのはテニス界にとって欠かせないものだ。現段階でも素晴らしい戦いが繰り広げられているが、ここからさらに2~3人の選手が台頭し、トップに4~5人が並ぶような状況になれば、毎週のように素晴らしい試合が見られるはずだ」
すでにジョアオ・フォンセカ(ブラジル/19歳/現39位)やラーナー・ティエン(アメリカ/20歳/同21位)、ヤクブ・メンシク(チェコ/20歳/同13位)といった若手も台頭し始めている男子ツアー。今後の勢力図がどうなっていくのか、引き続き注目が集まる。
文●中村光佑
【動画】シナーがメドベージェフを破り初優勝を飾った「BNPパリバ・オープン」決勝ハイライト
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