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準備、分析、そして一発――日本撃破は“単なる一勝”ではない ベネズエラ紙が絶賛した逆転劇と緻密すぎる攻略

準備、分析、そして一発――日本撃破は“単なる一勝”ではない ベネズエラ紙が絶賛した逆転劇と緻密すぎる攻略

ベネズエラにとって、日本戦の勝利は単なる一勝を超えた、歴史的な分水嶺となった。ベネズエラの最大手スポーツ紙『Meridiano』は興奮気味にその偉業を伝えている。

「土曜日の夜(現地時間14日)、マイアミのローンデポ・パークは真の祝祭に包まれた。WBC2026の準々決勝において、屈指の好カードと目されたこの一戦は、その期待を裏切らない熱戦となった。自慢の強打を誇示したベネズエラは、鮮やかな逆転劇で前回王者・日本を8-5で下した」

 ベネズエラ陣営は、日本に対して細心の警戒を払っていた。ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)が「オオタニ(大谷翔平)が怪物であり、スーパースターであるのは誰もが知っている。彼のプレーには毎回驚かされるが、勝負は別だ。最後に勝利を掴めたことに感謝したい」と敬意を払いつつも、勝機を冷静に窺っていた。その姿勢は、先発・山本由伸に対する徹底した分析にも表われている。エセキエル・トーバー(ロッキーズ)は「MLBで彼とは何度も対戦している。チーム全体で攻略プランを共有し、実行したのが結果に繋がった」と明かし、事前の周到な準備が功を奏したと強調した。

 ベネズエラの打棒は、序盤から山本の精密な投球を捉え始めた。『Meridiano』と並び、現地で高い信頼を誇るスポーツ紙『Lìder』は、「ベネズエラ打線は早い段階からヤマモトの球種を見極め、そのレパートリーを読み切ることに成功していた」と、スカウティングの質の高さを勝因に挙げている。
  中盤、ビハインドを背負ってもベネズエラの火は消えなかった。5回にマイケル・ガルシア(ロイヤルズ)が2ラン、6回にはウィルヤー・アブレイユ(レッドソックス)が3ランを叩き込み、見事なアーチの共演で試合をひっくり返した。『Meridiano』はこの二つの本塁打による逆転劇に加え、救援陣の奮闘を勝因の筆頭に挙げる。

「エドゥアルド・バザード(マリナーズ)、エマヌエル・デヘスス、ホゼ・ブート(ジャイアンツ)、アンヘル・ゼルパ(ブルワーズ)、アンドレス・マチャド(オリックス)、そしてダニエル・パレンシア(カブス)。母国の誇りを胸にしたリリーフ陣は、執念の継投でゼロを並べ、日本の反撃を断ち切った」

 試合後、オマール・ロペス監督は勝利の味を噛み締めるように語った。「今ごろ母国では人々が通りに繰り出し、この上ない幸せに包まれているはずだ。それが私を世界で誰よりも幸せにしてくれる。国に喜びを届けること。それこそが私の使命だ。20年後、『あの数日間、自分は国を幸せにした』と胸を張って言える。私に必要なのはそれだけだ」

 勢いに乗るベネズエラは、続く準決勝でもイタリアを4-2と逆転で下した。ついに、アメリカと世界一の座を懸けて激突する、決勝の舞台へと辿り着いたのだ。今、ベネズエラ全土がWBCを中心に、かつてない熱狂に沸いている。

文●下村正幸

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配信元: THE DIGEST

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