
北海道に隠された莫大なアイヌの埋蔵金を巡る金塊争奪戦を描く『ゴールデンカムイ』シリーズ。いよいよ第一部完結編ともいえる『網走監獄襲撃編』が3月13日から公開中。webザテレビジョンでは、第七師団の上等兵で精密射撃を得意とする凄腕のスナイパー・尾形百之助を演じた眞栄田郷敦に単独インタビューを実施。本作に懸ける熱い想いや自分を豊かにしてくれる旅をしたいというプライベートの展望を語ってくれた。
■射撃シーンは監督からのリクエストで「とにかくカッコよく!」
――第一部完結編ともいえる「網走監獄襲撃編」は、シリーズ史上最大の闘いで壮大なスケール感で描かれますね。
映像表現としても迫力満載です。今回は網走監獄を舞台に「ゴールデンカムイ」の個性豊かなキャラクターたちが全員集まって、それぞれの戦略がぶつかり合うのがみどころ。杉元一行と第七師団、土方一派の三つ巴の闘いは、見応えあるものになっています。
――眞栄田さんは、第七師団の上等兵・凄腕のスナイパー・尾形百之助を強い目力演じますが、どんなキャラクターと捉えましたか。すごく謎めいた役ですよね。
細かいバックボーンは描かれないですが、尾形ってかわいそうな人物なんです。生まれてきた環境も複雑で抱えている苦しみを払拭したいという思いがあるんですよね。そんなことが一見分からないキャラクターですが、役に対して、“なあなあ”にならないと言いますか。彼が抱える目的意識は自分の中にしっかり意識して演じました。
――今回はとくにどんなことを腹の中で考えているのか分からない、謎めいたキャラクターに映りました。尾形の狙撃シーンは、迫力満点でしたが、アクション稽古は大変でしたか?
ガンアクション稽古は前作の時にしっかり丁寧にやったんです。その時は、1対1で専門の講師の方についていただいて、コミュニケーションをとりながら撮影しました。今回は前作でみっちり稽古をしたので、あまりやる必要がなくて、稽古を思い出すぐらいの感じでした。射撃シーンは監督から「とにかくカッコよく!」とだけ言われました。
――カッコ良かったです!
監督は僕たちが持ってきたプランをすごく大事にして下さる方なんです。なので、あまりオーダーはなかったのですが、僕のほうから役が持っている目的意識については、分からない部分もあったので、そこだけはしっかりすり合わせをしました。
■チームワーク抜群「みんなめちゃくちゃ仲がいいんです」
――約1カ月間の期間をかけて栃木県に建てられたという網走監獄のセットが本当にリアルで度肝を抜かれました。
原作との再現度がすごいですよね。尾形も網走監獄にはいますけど、栃木県のセットでは撮影していなくて。網走監獄のシーンは別のスタジオのセットで、1日で撮影したんです。なので、完成した映画で初めて観て、「ヤバい!」と衝撃を受けました。網走監獄のセットに行きたかったです。
――共演者の皆さんは前作からチームワーク抜群だったそうですね。
みんなめちゃくちゃ仲がいいんです。ラッコの肉を食べた杉元や白石が相撲をとるシーンがあって。ちょっと上半身が露わになるシーンでもあるので、みんなそのために現場でも筋トレしていました(笑)。
――眞栄田さんは普段から鍛えていらっしゃるから、今作のために身体作りはされなかったのでは?
いやいや、普段から筋トレとかそんなにやってないですよ(笑)。皆さんからめちゃくちゃ身体を鍛えているみたいに言われるのですが、そのイメージどうにかしてほしいです(笑)。もちろん役によっては身体作りをすることもあります。
――そうなんですね。改めて、眞栄田さんが思う「ゴールデンカムイ」の魅力とは?
いろんな要素があると思うのですが、まず金塊のありか監獄に収監された24人の囚人の身体に掘られて、脱獄して。散らばった脱獄者の宝の地図を集める闘いを繰り広げっていう設定がシンプルに面白いですよね。それに加えて、いろんな時代背景やコメディー部分、アイヌ民族の文化が描かれている部分もあって、盛りだくさんなんです。何よりも金塊を求めて争奪戦を繰り広げる猛者たちのキャラクターがいいと思います。
――個性的なキャラクター勢ぞろいしている「ゴールデンカムイ」の中でも個人的に好きなキャラクターが誰なのか、気になります。
うーん、たくさんいるんですよ。でも、やっぱり実写版で好きなキャラクターと言ったら、矢本悠馬くんの白石由竹ですね。天才脱獄犯で脱獄王の異名を持つ役なのですが、実写化するのは、すごく難しい役だろうなと思っていたら、矢本くんが見事に演じて下さっているので、僕は白石が大好きです!
■話すときは聞き役に「役者以外の人と話をすることで世界が広がります」
――では、天才スナイパー役にかけた質問になりますが、眞栄田さんが今プライベートで何かやりたいと狙っていることがありましたら、教えてください。
もう狙っても行けるかどうか分からないんですけど…3月末くらいまでに何とかスノボに行きたいです。2年に1回は絶対に行っています。あとは、休みに美味しいものを食べることくらいですかね。新しい感動をもらえるような美味しいものとの出会いがあったらいいなと。もちろん食だけでなく、人との新しい出会いも大切にしています。
――いろんな出会いが豊かにしてくれますもんね。
今作で共演させてもらった舘ひろしさんがおっしゃっていたんですよ。「カメラがまわってない時間も役者にとってすべて糧になるから、いっぱい遊んだほうがいい」って。なので、普段からいろんな経験をしに遊びに行きたいなと思っていて。休みがあれば旅をしていろんな場所に行きます。
僕の周りは韓国が好きな人が多いので、韓国にはよく行くんですけど、それ以外の海外へも行きたいなと思っているところ。やっぱり旅先で出会った人と会話をするのって好きなんです。とは言っても、わりと聞き役なのですが…。人の話を聞くのが面白いと感じます。いろんな人の人生で経験した話とか、自分にはない価値観を持っている人の話とか。役者以外の人と話をすることで世界が広がります。
――役者さんはいろんな職業になれる仕事でもあるかなと思うんですけど、やったことのない職業の役が来たときにやはりその職業の方にお話を聞きに行くことも多いですか。
そうですね、調べるだけでなく、身近にいたら直接お話を聞きに行きます。だいたいその専門のスペシャリストが現場監修で付いて下さいますが、やっぱり実際に経験している方のお話は興味深いです。
――では、最後に改めて今作の見どころを教えて下さい。
今回の原作の再現の高い、個性豊かなキャラクターが一斉に網走監獄に集まります。それぞれの攻防戦がすごくワクワクする展開になっていて見逃せないものになっています。大迫力の映画になっているので、次がより気になるようなラストシーンになっていますので、楽しみにして下さい。
◆取材・文=福田恵子/撮影=友野雄/スタイリスト=Masaya(Ply)/ヘア&メーク=MISU(Sanju)

