
俳優の相馬結衣が、写真集「immuable」(玄光社)を3月17日に発売した。2021年11月にAKB48から卒業し、2025年12月には横山結衣から相馬結衣へと改名。今作は5年ぶりとなる自身2冊目の写真集で、相馬結衣としては初の作品となる。25歳となり、今までできなかったナチュラルな表現ができるようになったという一冊だ。また、2025年には「“Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Live」にセーラームーン/月野うさぎ役で出演し、2026年も人気作への出演を控えている。俳優業も着実に階段を上る今、相馬結衣としてのこれからを聞いた。
■日に日に大きくなる俳優業への強い思いから改名を決意
――2025年12月に改名を発表しました。どのようなお気持ちから、このタイミングで改名されたのでしょうか?
「俳優業でもっと頑張りたい」。そういう気持ちが日に日に大きくなって、ですね。AKB48を卒業して4年、もともと俳優として頑張ろうと思っての卒業でしたけど、ここでさらに心機一転、改めて気持ちを切り替えたいと思って改名を決めました。
――AKB48在籍時から舞台には出演していましたが、何かきっかけになるような作品はありましたか?
“これ”という作品はなくて、一作一作出演させていただくたびにですね。初舞台が2018年の「KISS KISS KISS」という作品で、そのときは本当に右も左も分からない状態でしたけど、すごく楽しかったんです。自分が昔の戯曲をやって、せりふを喋って、自分以外の人生を演じるというのが衝撃的な体験で、そんなお芝居の面白さに見せられてから、次の一作に出演させていただくたびに自分への影響が大きくなっていき、今、役者として舞台に立っています。

■今だからできるようになったナチュラルな表現
――5年ぶりとなる今回の写真集は、改名後初の作品になります。ご自身をどう表現しようと考えましたか?
5年ぶりの写真集って、私の中でもすごく大きな出来事で、決まったときはすごくうれしかったです。絶対いい作品にしようと思って、いろんな私を見せようと思っていろいろ考えましたけど、いざ撮り始めたらカメラマンさんから「もっと自然でいいよ」「もっとナチュラルでいいよ」という言葉をたくさん掛けられたんですよね。
それで、ハッとして。確かに私って「こういうふうに自分を見せたい」という考えが強くて、あまりナチュラルな自分を写真に残したことってなかったかもって。今回はそういった意味でも、私自身も見たことのない表情がたくさん写っていて、新しい自分に出会えたなと思いました。
――俳優っぽさを出したり、作品として形作ったりというのがない?
ないですね(笑)。「どう撮ってもらおう」みたいな考えは本当になくて、ありのまま。本当に相馬結衣がナチュラルな顔をしている写真がいっぱいっていう感じです。
――帯文には「相馬結衣の決意と感謝を詰め込んだ一冊」という強い言葉があります。
一つは5年ぶりに写真集を出せる感謝と、いつも応援してくださる人への感謝です。決意というのは、タイトルの「immuable」にも込められていて、日本語で「不変」「変わらないもの」という意味です。相馬結衣に名前が変わったり、大人になって容姿が変化したりはありますけど、私の中の芯は変わらない。出来上がった写真を見てそう感じてつけたタイトルです。ページをめくっていくと5年前と変わらない自分も確かにいて、私は私、これからも私の真ん中は何も変わらないよという決意になっている写真集です。

■ラフな衣装を着て、ちょっとドキッとする秘密のカットも
――撮影地は熊本と長崎の二カ所。熊本ではどんな場所に行かれましたか?
熊本は阿蘇山に行きました。まだ暑い時期でしたけど、朝早めの時間に撮影をしたのですごく気持ちよかったです。阿蘇山の自然の中に入って、草原のような場所でとてもすてきな写真が撮れました。だいぶラフな衣装で撮っているんですよ、「家からそのまま来た?」みたいな(笑)。車の中に入って撮った写真もあって、それがちょっとドキッとするような秘密のカットです(笑)。
――長崎ではどんな場所に?
長崎は坂がたくさんある街なんですよね。その住宅街で撮った写真がレトロでかわいい仕上がりになっています。古部駅という、海が見えるポツンとした無人駅にも行って、そこは駅で撮りたいという私の希望で行った場所です。前回の写真集、地元・青森で撮ったとき、駅での写真が印象的だったんですよね。今回の古部駅もすごく良くて、また印象的な写真を撮っていただけました。
――特にお気に入りのカットはどれになりますか?
裏表紙のカット、じつは赤いチュールのドレスを着ているんですよ。この赤いドレスを着た写真がどれも面白くて、私の表情や空気感はすごいナチュラルなのに、赤いドレスで公園にいたり、家のリビングにいたり、日常っぽいけど日常っぽくない不思議な写真。そういう空気感が生まれていて、この赤いドレスでのカットはどれもお気に入りです。

■25歳、大人になったけど“余裕”はまだ生まれない
――写真集の帯には「大人になった私」という言葉がありますが、どんなところに大人の自分を感じましたか?
容姿が大人になったというのはもちろんですけど、自分の中で大きかったのは、やっぱりナチュラルな自分を撮れたことですね。5年前にはできなかったことで、それが今できるようになったのは気持ちが大人になったのかなと思います。
衣装にもちょっとセクシーなものがあるんですけど、だからといって無理に大人な表情をせず、ナチュラルな表情をしているんですよね。そういう自分をカメラマンさんが引き出してくださって、あとで見て素直に驚きました。
――5年前のインタビューでは「余裕のある大人になりたい」と仰っていましたが、大人の余裕は生まれましたか?
そこは全然! 思考の選択は増えて昔よりは大人になれたと思いますけど、余裕はまだ全く生まれないですね。アワアワして、せわしない日々です(笑)。

■「相馬結衣だったら安心だね」と信頼される俳優を目指して
――2.5次元での活躍がメインですが、その環境は楽しんでおられますか?
楽しいですね! 私は学生時代からアニメや漫画が大好きで、今2.5次元のキャラクターでお芝居をさせていただけているのがすごくうれしいです。私自身2.5次元が好きだから思う感情なんですけど、やっぱり原作ファンの方は「推しのキャラクターが動いてる!」とか「この話をこう演じてくれるんだ」というのに喜んでくださっていると思うんですよ。
言ってみれば、推しを生で見られるコンテンツが2.5次元なんですよね。それを任していただけているというのがうれしいし、すてきな作品たちに出合って、それを皆さんにお届けできるのが本当に楽しいです。
――2.5次元を演じる上で意識されるのはどんなことですか?
やっぱり原作リスペクトが一番ですね。どんな作品に対しても、まず自分が一番のファンになるんだっていう気持ち。演じるキャラクターに愛を持って、理解を深めるために、原作を読み込んで、アニメも繰り返し見て、そのキャラクターとして生きられるくらい自分を役に近づけようと思っています。
――芝居もストレートやミュージカル、舞台と映像などさまざまです。今後チャレンジしたいジャンルや俳優としての未来像をどう考えていますか?
なりたい自分としては「任せたい」と信頼される役者になることです。制作の方はもちろんですし、原作者、ファンの方からも「相馬結衣だったら安心だね」と言ってもらえる俳優になりたいです。ストレートやミュージカル、映像の方でも頑張りたいですし、一つ一つに真摯に向き合って、いろいろな作品に出会いたいです。
◆取材・文=鈴木康道


