現地時間3月17日に行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド・オブ・16第2戦で、ポルトガルのスポルティングはノルウェーのボデ/グリムトを5-0で下し、合計スコア5-3でベスト8入りを果たした。
敵地での第1戦を0-3で落として迎えたリターンマッチ、序盤から猛攻を仕掛けたホームチームは34分にCKからゴンサロ・イナシオのヘッド弾で先制すると、61分にはペドロ・ゴンサウベスが右クロスを押し込んで2点目、さらに75分には相手のハンドを誘発してPKを獲得、ルイス・スアレスが決めてタイに持ち込む。そして延長戦では、92分にマキシミリアーノ・アラウホ、後半アディショナルタイムにラファエウ・ネウが、それぞれ相手GKのニアを撃ち抜いて大逆転を実現してみせた。
ホームのサポーターを狂喜乱舞させた後、スポルティングのルイ・ボルヘス監督は「我々は『最高のボデ』を知っていたが、ボデは『最高のスポルティング』を知らなかった。だから今日、我々は『最高のスポルティング』でなければならなかったが、実際にそうなった。選手たちはしっかりと結束していた。彼らには練習の時から、何かを変えようという意欲が無限にあった。だから私は、特別な夜になると確信していた。どんな戦術よりも重要だったのは、信念、意欲、そして試合に注いだ強度だ」と、コメントを残している。
現地メディアも興奮気味にこの一戦を伝え、ポルトガルのスポーツ紙『Record』は「、欧州の夜は、ちょうどアカデミー賞の週に相応しい。まるでハリウッド映画のようなものとなった。0-3からの逆転劇――。試合は終始、『レオン(スポルティング)』が主導権を握り、ボルヘンス監督率いるチームに不可能はないと証明してみせた」と賛辞を贈った。
『A BOLA』紙も「スーパーゲーム、スーパーナイト、スーパーなチーム。『完璧など存在しない』と言ったのは誰だ? これは歴史に残る試合であり、壮大な逆転劇だ」と綴り、「誰ひとりとして評価を落とさなかった夜」とスポルティングの全選手を絶賛。中盤で68分間奮闘した守田英正についても、以下のようにポジティブに評している。
「幾何学的だ。ポジショニングの達人であり、チーム全体のプレーを結びつける上で決定的な役割を果たしたが、過度に消耗する必要はなかった。スポルティングに加入して以来、まさに最高の状態にあり、パスの判断は的確で、ボールをいつ、どこで放すべきかを理解する平均以上の知性を備えている」 一方、今季はマンチェスター・シティ、アトレティコ・マドリー、インテルといった強豪を次々に撃破して旋風を巻き起こしたボデにとって、「北極圏のチームによるおとぎ話の終焉」(スペインのスポーツ紙『MARCA』)はショッキングな形で現実となった。
ノルウェーの日刊紙『Adresseavisen』は「ホームでの3-0の勝利を挙げており、多くの人々からポルトガルで偉業を成し遂げる有力候補と見られていた」と期待していただけに、大敗を喫したボデに対しては、「ボデはリスボンにおいては成す術なく敗れた。その姿は、クラブが欧州の舞台に立ち始めた頃に似ていた」と報じている。
さらに同メディアは、同国のサッカー解説者ラース・チェルノース氏の「彼らが欧州に出始めた頃に戻ったかのような“最低レベル”のプレーを見せたのは、少し驚きだ」、イェスパー・マティセン氏の「ボデにとって、CLで間違いなく最悪のパフォーマンスだった。完全に粉砕されたと言っていい」といった酷評コメントを紹介した。
選手も、MFのパトリック・ベルグが「CLを初めて戦えたのは本当に素晴らしく、楽しい経験だった。全員にとって初めての経験だったので、その意味では、自分たちが達成できると思っていた以上の成果を残せたと言える」と今季の挑戦をポジティブに振り返ったものの、同時に「それでも、今日のこの終わり方について失望するのは当然だ」とも語っている。
日刊紙『VG』は75分の判定に注目。DFフレドリク・アンドレ・ビョルカンの腕にボールが当たり、VAR検証の末にPKがスポルティングに与えられた場面について、同メディアは「UEFAは2023年、ボールが先に別の身体の部位に当たった場合、たとえ腕が身体から離れていても、必ずしもPKを与えるべきではないとの見解を示していた」と指摘し、今回もそれに該当するのではないかとの見解を求めた。
そして記事では、「明らかに腕にボールが当たったとは感じたが、その前に腹に当たっている。(自分が)ルールをどれだけ理解しているか分からないが、その時はPKにはならないと思った」とビョルカンはコメント。同メディアはまた、元スコットランド代表MFで現在はコメンテーターを務めるドン・ハッチソン氏の「主審は、あと10秒モニターを見ていれば、ボールが先にビョルカンの身体に当たり、その後に腕に当たったことに気づいたはずだ」とのSNSへの投稿を引用している。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】大量5ゴールを叩き込んだスポルティング ボデ/グリムト戦ハイライト【記事】「最終日にキャンセル」「破談」のケースも セリエA冬の移籍市場、上位5チーム総括「順位が下がるに連れて投資額が増加」【現地発コラム】
【記事】キャリアの斜陽期に差し掛かっても…モウリーニョ監督が生み出したCLリーグフェーズ最終節の劇的シーン「他の誰にも実現できないであろうドラマ」【現地発コラム】

