昨年デビューした騎手は目立たなかったが、それを覆すような結果を出し始める者が出てきた。ここまで8勝を挙げてリーディング27位の舟山瑠泉(美浦・田中博康厩舎)と、7勝でリーディング34位の田山旺佑(栗東・新谷功一厩舎)の2人だ。
舟山は7回行われた競馬学校41期生の模擬レースで3回優勝し、デビュー前から「騎乗フォームが安定していて期待できる」と評価されていた。その声に応えるかのように、デビュー2週目の中山7Rで、自厩舎のレーヴブリリアントで初勝利を飾る。
フランスでの3週間の修業や二度の落馬などがありながら、同期でトップの19勝を挙げてみせた。しかし、本人はもっと勝ち星を挙げられたはずだったと、満足はしていない。
それだけに、今年に懸ける思いは強く、それはレースぶりにはっきりと表れている。8勝のうち6勝は先行してのもので、3キロ減の減量特典を生かすべく、強気の競馬をしているのだ。3月15日の中京12Rヴェントゥーラの逃げ切りなどは、その最たるものと言えよう。
目標とする騎手は戸崎圭太で、彼のように多くの人から信頼されるようになりたいそうだ。
もうひとりの田山旺佑は、今年のオープニングレース(1月4日、京都1R)を、リーグナイトで差し切った。その後、7Rもクインズショコラで勝ち、初日2勝と絶好のスタートを切る。直近では3月15日の阪神11R、米子城Sで13番人気馬プルパレイを2着にもってきて、3連単62万250円を演出したのが記憶に新しい。
なによりも度胸の据わった、思い切った乗り方をするのが魅力だろう。新谷調教師によると、
「結果を出せるようになったのは、追い出しを待てるようになったから。考えを持ってレースに臨めるようになってきた」
デビューしてから体幹トレーニングを欠かさず、下半身の可動域を広げることに取り組んできたことを見逃すわけにはいかない。騎乗姿勢が崩れないのはそのおかげだ。
昨年は16勝で舟山に次ぐ新人2位だったが、今年は競い合って勝ち星を伸ばしていきそうだ。当面の目標は、上半期で20勝すること。そして通算100勝以上している1期上の高杉吏麒と吉村誠之助に置いていかれないように、勝ち続けていきたいのだという。
今年は新人騎手のデビューがないこともあり、昨年以上に騎乗機会が増えることだろう。
(兜志郎/競馬ライター)

