ロサンゼルス・レイカーズは、現在のNBAで最もホットなチームのひとつだ。
チームは3月に入って8連勝を飾り、3月20日時点でウエスタン・カンファレンス3位。シード争いを演じる4位ヒューストン・ロケッツ、5位デンバー・ナゲッツ、6位ミネソタ・ティンバーウルブズにはいずれも直接対決で勝ち越しており、タイブレイクを保持している。
この連勝中、レイカーズが誇るビッグ3の一角、ルカ・ドンチッチは平均40.9点、8.9リバウンド、7.4アシスト、2.4スティールと大暴れ。3月19日のマイアミ・ヒート戦ではシーズンハイの60得点を叩き出し、『NBA.com』の最新MVPランキングでは前回の4位から2位に浮上した。
しかし、チーム好調の本当の理由は別にあると、スポーツアナリストのビル・シモンズは指摘する。
シモンズは自身がホストを務めるポッドキャスト『The Bill Simmons Podcast』にて、レブロン・ジェームズが“第3オプション”の役割を受け入れたことを挙げた。
「何かが変わった。コーチ陣とレブロンの間でどんなコミュニケーションがあったのかはわからない。ただ、レブロンは史上最も賢い選手の1人だ。もしかすると、彼の“スーパーコンピューターのような頭脳”が答えを見つけたのかもしれない」
今季でキャリア23年目を迎えたレブロンは、2018年のレイカーズ加入以来、不動の第1オプションとして君臨してきた。昨季途中のドンチッチ加入後は、2番手に降格したものの、チームの中心は依然として“キング”だった。
だが今季、チームの主軸はドンチッチへと移行したことが明確になった。レブロンは開幕から負傷で出遅れ、その間にチームはドンチッチとオースティン・リーブスを中心に好調を維持。復帰後は役割のバランスに難しさも生じた。
それでもレイカーズはプレーオフ圏内をキープしていたが、上位相手には分が悪く、絶対的な強さに欠けた。しかし8連勝中は、ニューヨーク・ニックス、ウルブズ、ナゲッツ、ロケッツ(2回)といった強豪を次々と撃破した。
シモンズは「この流れの多くはJJ・レディック(ヘッドコーチ)の功績だと思う」と切り出し、次のように続けた。
「世代を代表するオフェンスプレーヤー(ドンチッチ)に加え、新契約を求める優秀なスコアラーのリーブスもいる。さらに史上最高の1人であるレブロンもいる。このバランスは簡単じゃない」
その上で、シモンズは“肝”となるレブロンの変化に踏み込んだ。
「レブロンは当初、役割の大きな変化を完全には受け入れていなかった。そこには少し綱引きのようなものがあった。“次は自分の番だ”という感覚や、従来のプレースタイルも見られた」
シモンズによれば、今季序盤や昨季にもレブロンがオフボールでプレーし、ドンチッチとリーブスを活かす場面があった。また、マイアミ・ヒート在籍時も似た役割を担っていたという。
「彼は新しい自分を受け入れている。オフボール時にどう試合に影響を与えるかを理解しているんだ。ロングパスに走り込んだり、サイドで構えたりと、様々な形で関与している。ロケッツ戦でもそれが見られたが、本当に素晴らしかった。
そして突然、このチームが“しっくりくる”ようになった。その理由は、レブロンが『自分はこのチームで3番手だ』と受け入れ、どう貢献するかを見つけたからだ」
連勝中のレブロンは平均20.4点、7.6リバウンド、5.8アシスト、1.4スティールを記録(出場5試合)。特筆すべきはシュート効率の向上で、3ポイントの試投数を減らし、よりゴールに近いエリアからのショットを選択した結果、フィールドゴール成功率64.6%と高水準を記録している。とりわけ直近2試合では80.8%(21/26)と驚異的な数字を残した。
この好調が今後も続くかはまだわからない。それでも、レブロンの“3番手”が機能する限り、レイカーズはどのチームにとっても厄介な存在になるだろう。
構成●ダンクシュート編集部
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