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“東京ダービー”敗戦に言葉少なくも…W杯行きを目ざす佐藤龍之介の存在感。ロス五輪世代を牽引する19歳が仲間に与える刺激

“東京ダービー”敗戦に言葉少なくも…W杯行きを目ざす佐藤龍之介の存在感。ロス五輪世代を牽引する19歳が仲間に与える刺激


[J1百年構想リーグ第8節]東京V 0(4PK2)0 FC東京/3月22日/味の素スタジアム

 FC東京は前半、相手に主導権を握られ、ボールを支配しながらも放ったシュートはわずかに1本。後半に持ち直したものの、スコアレスで迎えたPK戦で敗れてダービーを落とした。

 3月22日に行なわれたJ1百年構想リーグEASTの第8節。2位のFC東京は東京ヴェルディにPK戦で敗れ、首位鹿島との勝点差は6に開いた。

“緑”には負けられない。試合後、選手たちはサポーターからブーイングが飛ぶ中で深々と頭を下げ、足早にロッカールームに引き上げた。4−4−2の左サイドハーフで先発出場したMF佐藤龍之介もそのひとりだ。

 左SB橋本健人との連係で崩すシーンやフリーランで起点になるプレーもあったが、見せ場は限定的。52分に直接狙ったゴール前のFKも枠を捉え切れなかった。

 2試合連続ゴールとはならず、62分に途中交代。悔しさを滲ませた19歳はミックスゾーンに姿を見せても、表情は浮かない。「相手のプレスに対してあまり打開策が出せなかった」と悔しさを露わにした言葉からも、心境が見て取れた。

 しかし、下を向いている暇はない。明日からスタートするA代表の欧州遠征は、今年6月のワールドカップメンバー入りをかけたラストサバイバルとなる。「自分の良さを最後のチャンスで発揮して、出し尽くすことが一番大事」と気を引き締めた。
 
 飛ぶ鳥落とす勢いで成長を続けてきた佐藤。昨シーズンは岡山で主軸を務め、昨年6月にはW杯アジア最終予選でA代表デビューを飾った。

 FC東京に復帰した今季は、開幕前の1月にU-23アジアカップでMVPを受賞し、トップスコアラーにも輝くなど、ロス五輪世代の誰よりも結果を残してきた。もちろん本人は同世代の仲間に刺激を与えるつもりでプレーをしているわけではないが、結果的にアンダーカテゴリーからともに戦ってきた旧友を奮い立たせる契機を生み出している。

 この日も試合後、23年のU-17W杯で共闘した同級生のMF山本丈偉(東京V)と談笑する姿があった。ふたりがどんな会話をしたかは定かではないが、同世代に与える影響は計り知れない。

 特に山本はクラブで出場機会を伸ばせておらず、ロス五輪世代の代表からも昨年9月のアジアカップ予選を最後に招集されていない立場。「試合に出ないと本当にアピールする場がない。クラブで1日1日を頑張って出番を掴まないといけない」と危機感を募らせるなかで、かつて中盤でコンビを組んだ佐藤の存在が「刺激になっている」と山本は話す。

 ロス五輪世代で最もW杯に近い男であり、そうした選手が身近にいることは周囲の選手にとってポジティブな影響をもたらすのは間違いない。そのほかの選手に聞いても佐藤の名前が出てくる機会は多く、世代を牽引する19歳の存在が刺激になっている。

 佐藤はA代表の一員として欧州遠征に赴き、同じタイミングでロス世代のU-21日本代表は韓国遠征に臨む。日本サッカー界の底上げを図るためにも、アンダーカテゴリーから選手の台頭は必須。そうしたサイクルを回すためにも、刺激を与え続ける佐藤の活躍に欧州遠征では期待したい。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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