
大泉洋、松田龍平、白石和彌監督が、3月22日に東京・東映東京撮影所にて行われた映画「探偵はBARにいる」シリーズ最新作製作発表会見に出席。大泉が今作のアクションシーンについて語る場面があった。
■白石監督「任せていただけてうれしかった」
「探偵はBARにいる」は、東直己氏の「ススキノ探偵」シリーズを実写映画化。北海道・ススキノを舞台に、大泉演じるススキノの便利屋・“探偵”と松田が扮(ふん)するその相棒兼運転手・高田の活躍を描く。シリーズ3作全ての脚本を手掛けた古沢良太氏が本作も脚本(須藤泰司氏と共同)を手掛け、9年ぶりに名コンビが復活する。
最新作「BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる」は、真冬のある夜、探偵が根城にするバー「ケラーオオハタ」の黒電話が鳴る。「ある人に、手紙を届けてほしいの」と話すその声は、かつて探偵が心から愛した女性・純子のものだった。
奇妙な依頼をきっかけに、大きな陰謀へと巻き込まれていく探偵と高田。やがて物語は、誰も予想だにしない展開へと動き出す――というストーリーだ。
映画「孤狼の血」シリーズや「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」など、アウトローものやハードボイルドなアクション作品にも定評のある白石監督が初めて演出を務める本作。最新作を手掛けることとなった心境を聞かれ、白石監督は「僕が映画監督になってから、このシリーズはずっと続いていて。この面白いエンタメ作品に追いつけ追い越せのように思っていたのですが、任せていただけてうれしかったです」と喜びを語り、「2人のやりとりの面白さは、欠かさないように意識しました。こうして『探偵はBARにいる』シリーズが作られていったんだとあらためて感じる日々でした」と、敬意を明かした。
白石監督がメガホンをとることに、大泉は「プロデューサーが『家族で見られるものにしたい』と言ってたのですが、次の監督が白石さんと聞いて『大丈夫ですか?(笑)』と話したんです」とした上で、「ちょいちょい過激なんですけど、監督は楽しい方。その反面、撮る画には隙がなくて、ワンカットワンカットみんなOKが出た瞬間(いい意味で)ドッと疲れる。それが映画らしいなという感じがしていて。素晴らしい映画になっているんだろうなと思います」と称賛すると、松田も「この3人の組み合わせで、コントロール不能な化学反応がたくさん起こっていると思います」と手応えをにじませた。
■松田、ヒロイン役のネタバレ未遂「言っちゃっていいですか?」
また、本作のメインタイトルでもある「BYE BYE LOVE」は、探偵が“唯一愛した女性”が物語の鍵になっているということに由来。探偵が愛した女性であり、今回の依頼人として登場するヒロイン・純子(キャスト未発表)について、大泉は「素晴らしい方に演じていただきました。探偵が恋する相手ですから、大人な女性で。とても切ないんですが、そこもまたこの作品のいい面だと思います」とネタバレに配慮しながら話す矢先、松田が「早く言いたいですね、名前。言っちゃっていいですか?(笑)」とどこまでが本気か分からないテンションでかき乱す。
それを受け、大泉は「この人危ないから。プロモーションのこととか一つも考えていない(笑)。皆さんのお考えがいろいろあるから。言いたいから言うじゃないのよ。言わないでよ」とたしなめていた。
本シリーズでは探偵への拷問シーンや、高田の激しいアクションなど、体当たりの演技を披露してきた2人。「極寒の北海道ロケで大変だったこと」について聞かれると、大泉は「大変だったのは、赤平のタワーでの撮影です。すごく寒かったですし、めちゃくちゃしてましたよ」とこぼし、「非常に歴史を感じられてきれいで、すごい景色なんです。あんなのトム・クルーズが見たら、キャッキャ言うわ。『最高だね!ここ』って。最後は爆破して終わりますよ」とこれまで幾度となくインポッシブルなミッションに挑んできたハリウッドスターの名を挙げておどけつつ、過酷さを吐露。松田も「鉄道の所も寒かったですよね。建物がなくて、待ち時間も貨物のコンテナに入れられて(笑)。とにかく寒かったです」と振り返った。
そして、あらためて大泉は「あれもすごかった。本当に今回はトム・クルーズに見てほしい!『結構いい所で撮ってるね』って言うよね」と被せ、集まった取材陣を笑わせていた。
そんな大泉に対し、白石監督は「大泉さんはアクションをやるのももう年齢が…って言ってましたけど、あの勘の良さは還暦を超えてもいけると思います。日本でトム・クルーズになれるのは大泉さんだけかなという気がしています」と年齢を感じさせない大泉のアクションに太鼓判を押すと、松田も「本当にキレがすごかったですよね」と同調。大泉は「そんなことないですわ(笑)。もういいですわ」とまんざらでもない表情を浮かべつつ、うかつな発言で残りの撮影が大変にならないよう、小声で交わしていた。
映画「BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる」は、2026年12月25日(金)に全国公開。
◆取材・文=月島勝利(STABLENT)

