さながら「不祥事タレント再生工場」とでもいった様相のテレビ番組といえば、「5時に夢中!」(TOKYO MX)だ。これまでを振り返ってみれば、それはよくわかる。「当て逃げ」の藤本敏史(FUJIWARA)、「後輩芸人へのパワハラ」の木下隆行(TKO)、「投資トラブル」の木本武宏(TKO)、「多目的トイレ不倫」の渡部建(アンジャッシュ)、「4WD不倫」の原田龍二、「クズ不倫」の東出昌大、「アパ不倫」の袴田吉彦、「ゲス不倫」の宮崎謙介…。
様々な不祥事を起こした芸人・俳優・タレントを積極的にゲストに招くだけでなく、昨年10月には「アパ不倫パート2(未遂)」の中丸雄一(元KAT-TUN)を水曜日のレギュラーコメンテーターとして起用した。
そこへ新たにゲストコメンテーターとして登場したのは、フワちゃんだった。
2024年8月4日、SNS上で、やす子に対して投稿した〈死んでくださーい〉という不適切な発言が大炎上。それまでテレビで見ない日はないほど売れっ子だったのに、この日を境にフワちゃんの姿はパッタリとなくなった。それこそ当時、彼女が出演していた「Google Pixel」のCMで言っていた「消しゴムマジック」で消されたかのように…。あれからおよそ1年7カ月の時が経っていた。
実はこの出演に先立つ3月5日、同じくTOKYO MXの「TOKYO 1weekストーリー」は「新たな道はプロレスラー フワちゃんの1週間」と題して放送。セコンドとして裏方の仕事に奔走したり、必死でトレーニングに取り組み、指導する先輩レスラーからのアドバイスに深々と頭を下げて「ありがとうございました」とお礼を述べる、そんなフワちゃんの姿がカメラに収められていた。
そして迎えた3月20日の「5時に夢中!」への出演。しかも生放送である。
「今日はね、『5時に夢中!』のために、カラコンもツケマ(付けまつ毛)もブチ込んできたからね」
冒頭、相変わらずの物言いでカマすフワちゃんだったが、不遜な態度はいくぶんか薄れた感じだ。
その理由が分かったのは、視聴者アンケートのお題「あなたは誰かに“釘を刺されていること”がありますか?」に関連して、MCの垣花正が「フワちゃん、いかがでしょうか」と尋ねた場面だ。
「勿論、私は釘刺されまくりです。調子に乗らない。今日も生放送だから、いらん爪痕を残そうとか考えないで、ちゃんとやってきなさい(って言われてる)」
なるほど、それは賢明な判断だが、気後れしておとなしいフワちゃんなんて、誰が見たいんだろう。
このフワちゃんの発言に対し、金曜アシスタントのミッツ・マングローブが「やっぱり、調子に乗ってたんですか」と質問すると、
「当時は、あからさまに調子に乗ってたね」
と苦笑いしていた。実はそうやって調子に乗せたのは、周囲の大人たちだったのじゃなかろうか。
番組中、フワちゃんはかつての眉をひそめるほどの無礼さもなければ、毒も吐かず、気の利いたひと言もなかった。それでもいちいち、大袈裟な笑い声をあげる。やはり、この番組スタッフのような大人たちが元凶だったのでは…。
今回の出演を機に、地上波番組への本格復帰となるのだろうか。個人的にはもっとプロレスの世界でしごかれてからの方が、彼女のためになるとは思うのだけれど。
(堀江南/テレビソムリエ)

