現地3月21日に行なわれた女子アジアカップの決勝戦、開催国オーストラリアと対戦した日本は、17分に浜野まいかが挙げた鮮やかなミドルシュートによる1点を守り切り、2大会ぶり3回目のアジア制覇を成し遂げた。
終盤のマチルダス(オーストラリア女子サッカー代表の愛称)の猛攻をしのぎ切って栄冠を手にした「なでしこジャパン」に対し、2024年より指揮を執ってきたニルス・ニールセン監督は「マイカ(浜野)のおかげで素晴らしいゴールを挙げることができた。彼女は才能溢れる若者であり、これからも成長していくだろう」と殊勲者を称えるとともに、「これほど優秀な選手たちと仕事ができるのは、本当に幸運なことだ」と、チーム全体に賛辞を贈っている。
AFC(アジア・サッカー連盟)は公式サイトで、記録的な7万4397人もの大観衆の前で、なでしこジャパンが2014、18年大会に続き、今回もオーストラリアを下して戴冠したことを伝え、「浜野の華麗なゴールにより、準決勝敗退を喫した2022年大会の苦い記憶を払拭した」とのレポートを綴った。
一方、FIFA(国際サッカー連盟)は「この3週間、オーストラリアで最も圧倒的な強さを見せた国がどこなのか、ほとんど疑いの余地はなかった。パースで行なわれたグループリーグ初戦でチャイニーズ・タイペイに快勝したなでしこは、シドニーで行なわれたファイナルでもオーストラリアに1対0で勝利。6戦全勝、29得点、失点はわずか1という成績は、アジアにおける日本の圧倒的な強さを雄弁に物語っている」と絶賛の言葉を並べた。
さらに「1年後の女子ワールドカップ(W杯)でも日本は確かな有力候補となることも、明確に示している」と、その力を称えている。
海外メディアも日本の圧巻Vには目を見張っている。米スポーツ専門局『ESPN』は「今大会を通じて、日本が本当に試される瞬間を、我々は待っていた。グループCの相手を難なく退け、その後もチャイニーズ・タイペイや韓国を軽々と下したなでしこジャパンが、本当にどれほど強いのか? まだ証明すべきものがあるのか? といった疑問があった。そして、ニールセン率いるチームは決勝で、ついに極限まで追い込まれながらも、耐え抜き、勝利を手にした」と報じた。 さらに決勝で苦しみながらも勝ち切った点を高く評価し、「美しく勝つ能力と同様に、醜くても勝つ術、すなわち相手の攻勢を耐え抜き、勝利をさらう力もまた才能である。日本は相手の猛攻を受け止め、浜野の一撃で応えた。そしてその結果、アジア女王となった」と、勝負強さに脱帽した。
同メディアは、なでしこジャパンについてより詳細に言及し、「攻撃面では、大会を通して数多くの美しいゴールを決め、8試合で29得点を挙げたが、浜野のゴールはその中でも最も優れたものかもしれない。ペナルティーエリア外から放たれたシュートは、GKの手を越えてファーポストに吸い込まれた」と、アジア制覇を手繰り寄せたゴールのクオリティーの高さを強調した。
賛辞が贈られたのは攻撃に対してだけではない。「オーストラリアをこの形で下したことで、日本は国際大会で勝ち上がるための守備力を備えていることを示した。シュートブロックのために再三身体を投げ出し、プレーを的確に読み、必死の相手に対抗した。要するに、彼女たちは最高レベルの攻撃ができるだけでなく、どこよりも粘り強く守ることもできる」と、総合力の高いチームであると総括した。
また、その将来性についても明るい展望を見通す。「このチームで最も刺激的なのは、スター選手たちの年齢だ。浜野は21歳、得点王の植木理子は26歳、藤野あおばは22歳。彼女たちは“今”だけでなく、“未来”にも備えている」と大きな期待を寄せた。
最後にチームとして来年の女子W杯に向けて、「日本が世界の強豪とどのようなサッカーを展開するのかという期待が、一気に高まった。このスタイルのサッカーが世界でも通用するかという問いは、非常に興味深い」と綴り、記事を締めた。
相手のパワーに屈せず1点リードを守り切り、長年の課題でもあったフィジカル面での成長を示した、なでしこジャパン。来年ブラジルで開催されるW杯へ向け大きな自信と収穫を得たチームは、さらなる向上を目指す。
構成●THE DIGEST編集部
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