楽天イーグルスの宗山塁が「左手関節軟骨(TFCC)の損傷」で開幕戦1軍メンバーから外れることになった。球団発表によると、復帰の時期は「今後の回復状態を見て」とのこと。複数のメディアが報じているが、TFCCを損傷した場合の競技復帰には、1カ月から3カ月を要する。仮に重傷の場合、前半戦の出場は絶望となるだろう。
この負傷の原因は「ヘッドスライディング」。3月20日の巨人とのオープン戦、5回の攻撃でのこと。先頭打者で出塁した宗山に二盗のサインが出た。
「スコアは1-0で楽天リード。両チームとも得点が入らず、小康状態が続いていました。打者は長打もあるゴンザレス。宗山を走らせ、チャンスメイクする選択は、間違いではありません」(ベテラン野球担当記者)
問題は、宗山がヘッドスライディングで二塁ベースに飛び込んだことだ。かつて辰己涼介がテレビ番組で「楽天はヘッスラ禁止」と言っていた。場の流れで出たジョークでなければ「なんで頭から?」の疑問が残る。
しかし宗山に関しては「短期間で復帰するのでは」と前向きな声が聞かれた。それは2024年、大学4年生だった宗山を追いかけた複数球団のスカウトたちから出たものだ。
「大学最後の春季リーグ戦前でした。2月下旬の対外試合でデッドボールを受け、右肩を骨折したんです。ところが1カ月とかからず、実戦に復帰してきました。春季リーグ戦直前の練習試合でもイレギュラーバウンドを捕り損ね、右手中指を骨折した。それでもフル出場とは行かないまでも、リーグ戦は休みませんでした」(在京球団スカウト)
超人的な回復の早さに、周囲も驚いていたという。同年10月のドラフト指名で楽天入り。その後の活躍を見れば分かる通り、復帰を急いだ後遺症は皆無だ。
「宗山は野球は右利きでも、お箸など私生活は左利きなんです。他の選手とは異なる、不思議な選手でした」(前出・在京球団スカウト)
三木肇監督は無理をさせない方針だが、宗山はケガをしてもネガティブにならない性格。学生時代の骨折で通常の練習ができない間、体幹トレーニングをやり直すなど、前向きな気持ちでいたそうだ。
スポーツ紙デスクが言う。
「今季からベースが拡大され、一辺で7.6センチほど大きくなりました。その分、『回り込んで野手のタッチをかわせばセーフになる』可能性が広がりました」
ベース拡大は選手同士の接触によるケガを防ぐため。各球団とも「回り込んで」の見解のようだが、ヘッドスライディングは要注意だ。早期回復が見込める選手ばかりではないのだから。
(飯山満/スポーツライター)

