
2.5次元舞台を中心に、さまざまな作品で活躍している俳優たちが真夜中の部屋で語り合うオトナの推し活トーク番組「真夜中の2.5MENず」が、2026年2月より放送中(隔週日曜夜24:00~24:30、25:00~25:30/キッズステーションにて放送)。本番組では役づくりのこだわりや舞台裏での葛藤、仲間との思い出など“リアルな声”に焦点を当てている。今回WEBザテレビジョンでは、#5〜#8に出演した7名のキャストにインタビューを実施。彼らがかつて出演していた舞台「弱虫ペダル」(以下、ペダステ)についての話や、収録後の感想について話を伺った。
■「変わらないものってあるんだ」当時と変わらない空気感
――「真夜中の2.5MENず」の収録を終えた感想を教えてください。
鳥越裕貴(以下、鳥越):「ペダステ」後も、皆がそれぞれ良い年の取り方をしたんだなと思いましたし、話していて共感できることが多々ありましたね。
小越勇輝(以下、小越):今は皆が別々の現場で活躍していると思うんですけど、こうして10年経っても「ペダステ」の話をできたり、このお仕事をずっと続けているということがすごく感慨深くて。改めて素敵なことだと実感しました。
廣瀬智紀(以下、廣瀬):今回久しぶりにお会いするということもあり、前日は少しソワソワして8時間くらいしか寝られませんでした(笑)。
現場に来て思ったのは、当時の関係に一瞬で戻れるような空気感が「ペダステ」にはあって。それこそ「ちゃんとも」というニックネームを生み出してくれたのも「ペダステ」でご一緒していた玉城裕規くん(初代・東堂尽八役)が発祥なので、また皆とお話できてすごくうれしかったです。
北村 諒(以下、北村):ちょっと似たような感じになるんですけど、かつて一緒に汗を流して走った絆だったり、新たにチームメイトとして入ったりと、「ペダステ」だからこその温かさを再び感じられて、すごく素敵な関係性だと思いましたね。
宮崎秋人(以下、宮崎):やはり10年以上経つので、記憶が薄れてきている部分はありますが、皆といる距離感などは一切薄れていないことを収録中に実感しました。実は現場入りして、ヘアメイクをしている時は人見知りしそうだと思っていて……(笑)。でも、全然そんなことなかったです。
会話の中身は、当時に比べてだいぶ変化しましたが、空気感は全く変わっていなかったですね。
村田 充(以下、村田):さまざまな舞台作品がある中で、かつての仲間たちとこうやって再会できるということに、原作や「ペダステ」の凄さを感じました。それができる作品に携わっていたんだなという思いや、全員が命を削りながら役と向き合っていたことを、改めて思い返しました。
植田圭輔(以下、植田):「このような集まりが皆さんに求められている」ということが本当にすごいことだと思いますし、久々に会っても割と昔の感覚のまま話せるんですよね。あの時必死に取り組んでいたことを懐かしんで話せる機会ってお仕事ではほとんどないので、幸せなことだと思いますし、そのメンバーの一員になれてよかったなと思えた1日でした。

――収録時の印象的なエピソードはありますか?
村田:僕以外の皆が“健康”にすごく執着していて……(笑)。
植田:執着はしてない(笑)。でも大事だなって思いますし、気になるようにはなりました。
村田:それ、10年前の僕です(笑)。
鳥越:そういえば振り返って思ったんですよね。「当時の充さん、今の俺と同い年くらいだったんだ!」って。
宮崎:でも(郷本)直也さん(金城真護役)が一番キャピキャピしていたよね。
植田:確かに。俺らよりも元気だったよね。
鳥越:今思うと、先輩方はいろんな接し方をしてくれていたんだな。
植田:あと、廣瀬さんの独特な世界観は健在なんだなと思いましたね(笑)。
宮崎:確かに。変わらないものってあるんだな(笑)。


■「舞台『弱虫ペダル』は自分の原点」命を削って挑んでいた、作品への思い
――全員が舞台「弱虫ペダル」に出演していたという共通点があるかと思います。皆さんにとって「ペダステ」はどのような存在でしたか?
鳥越:僕は「ペダステ」が初めて大きな役をいただいた作品だったので、当時は多くの先輩がいる中で、いろんな勉強をさせてもらいました。特に、演出を手がけている(西田)シャトナーさんがすごく向き合ってくださって。皆さんからの“愛”をたくさんいただいたし、演劇が好きになるきっかけを作ってくれた大事な作品です。
小越:僕は「鳴子(章吉)の家のおばちゃん」といったように、自分が演じるキャラクター以外の役を担当するのは「ペダステ」が初めてで。最初は「こういうこともするんだ」って意外に思ったんですけど、この経験を通して、改めて演劇の面白さや表現の豊富さに気づかされました。そして、皆さんが必死に演じている姿を見て、自分の中で新たな扉が開いた感じもしました。
「演劇って面白い」「もっと多くの方に自分の演技を届けたい」と思えるような作品でしたね。
廣瀬:舞台「弱虫ペダル」は自分の原点だと思っていて。というのも、巻島裕介というキャラクターに出会ってから「自分らしくいよう」と思えるようになりましたし、いまだに悩んだりした時は、巻ちゃんを思い出したりするんですよ。
本当に素敵な出会いだったし、命を削ってペダルを回してお芝居をする……という経験は、その後のいろんなお芝居に繋がっているような気がします。
北村:僕は「ペダステ」に出会った時は本当に衝撃だったし、本気で俳優をやっていこうという決意を固めさせてくれました。
「舞台上で命を削りながら表現するってこういうことなんだ」ということを目の当たりにした時に、改めて「“覚悟を持つ”ってこういうことなんだ」というのを教えてもらった気がします。自分の俳優人生において、すごく大きなものを得た作品ですね。
宮崎:自分の人生の中で1番華やかな時代だったと思います。もし死ぬ間際に走馬灯が見えるとしたら、「ペダステ」時代の思い出は絶対に入るだろうし、人生のハイライトの1つだと感じています。
ここから先の人生、何があるかはわかりませんが、あんなにもキラキラしていて、自分に自信を持って行動できた時期はなかなかないと思うので、死にやったからこそというのはもちろんですけど、作品と役と、キャストのみんなやスタッフさんとの出会いに感謝ですね。
村田:僕はこの作品で2.5次元(舞台)という世界に足を踏み入れていて、それまでは小劇場で暗い物語をやることが多かったんですよ。「ペダステ」では台本だけではなく原作とも向き合うことが多くて、その準備はすごく大変でしたが、「ペダステ」が最初で良かったと思っています。
(西田)シャトナーさんと出会い、お芝居の無限大な可能性を知ってからは、毎日が楽しいと思えるようになりましたし、自分の伸びしろや可能性も見つかったので、役者を続けていて良かったと感じています。先ほど秋人も話していたと思うんですけど、僕も年をとったら「ペダステ」のことを思い出しそうな気がします。
植田:僕にとっては、まさに“青春”でした。学生時代は部活もやっていたんですけど、仲間との青春はあまり味わってこなかったので、お芝居を通してそういう体験ができたことを考えると、やっぱり青春だったと今でも感じています。
あと当時も「ペダステ」を卒業する時に話したんですけど、一時期俳優自体を辞めることも視野に入れていたので、自分にとっては最後のチャンスでもあったんですよね。そう思うと僕にとってのターニングポイントでしたし、今があるのは「弱虫ペダル」のおかげだと思っています。

――今だからこそ思う、「ペダステ」に出演していた時の自分に伝えたいことは?
鳥越:僕は「とにかく全力で楽しめ!」ですかね。
小越:「周りを信じて、全力でその瞬間を走っていたことは間違ってなかったよ」と伝えたいですね。そんな「ペダステ」をきっかけに、このような番組に呼んでいただけたのもすごくありがたいと思っています。
廣瀬:僕は「仲間と周りの人に感謝しなさい」ですね。
北村:「余裕を持て」かな。当時は全力でついていくのに必死だったので、もっと広い視野で見ていれば表現の幅も増えたんじゃないかなと思うんですよ。なので余裕を持って欲しいですね。
宮崎:当時の自分がやっていたことは間違っていなかったと思うし、何一つ後悔もないので、「自信を持って、そのままのびのびとやってください」と伝えたいですね。
村田:「年齢やキャリアの垣根を超えた仲間ができますよ」と伝えたいです。あの時は演じている役(御堂筋 翔)が仲間を必要としないキャラクターで、当時の僕も少し尖っていた部分があったので、周りに対して少し壁を作っていたような気がするんですよね。
でも最終的には皆命がけで作品を作っていたりと、すごくクリエイティブな現場だったので、このことを2作目あたりの僕に話しておきたいです。
植田:「世界って広いよ」かもしれないですね。僕も当時は自信家だったりしたんですけど、先輩後輩関係なく、本当に素晴らしいものを持っている役者さんがたくさんいるし、「弱虫ペダル」という作品を通じてたくさんそういう人たちに出会えたので、「一人で生きない方がいいと思うよ」ということを言いたいですね。
――ありがとうございました!
※宮崎秋人の“崎”は正しくは「たつさき」。
◆取材・文=渡辺美咲

