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ウェンバンヤマのMVPを巡る発言をグリーンが支持「発言しないと人は見てくれない」守備の名手としての憤りも<DUNKSHOOT>

ウェンバンヤマのMVPを巡る発言をグリーンが支持「発言しないと人は見てくれない」守備の名手としての憤りも<DUNKSHOOT>

サンアントニオ・スパーズの若き大黒柱、ヴィクター・ウェンバンヤマの勢いが止まらない。

『NBA.com』が毎週更新しているMVP候補ランキング。3月27日に公開された最新版では、22歳のビッグマンがついに首位に立った。

 前回のランキングでは、シェイ・ギルジャス・アレキサンダー(オクラホマシティ・サンダー)、ルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)に次ぐ3位につけていたが、満を持しての首位君臨だ。

 23日に行われたマイアミ・ヒート戦で、26得点、15リバウンド、5ブロックと、攻守にわたる絶大なインパクトで136-111の勝利に貢献後、ウェンビーは会見の席でMVPレースについて聞かれ、堂々と自分の思いを口にしたことが話題になった。

 会見の冒頭で、試合の最中、MVP について頭をよぎったかと聞かれたウェンバンヤマは、「少なくともラスト15分くらいは考えたよ」と即答。さらにこう続けた。

「この件についてはいろいろな意見が飛び交っている。そうあるべきだとも思う。とはいえ、自分がレースをリードすべきだとも思っているけどね。シーズンが終わる頃には、もう議論の余地がないくらいにしようと頑張っているところだ」
  その自信の裏にある根拠を3つ挙げてほしいと重ねて聞かれると、ウェンビーは次のように答えた。

「まずひとつ目は、ディフェンスはゲームの50%を占めているということ。そして現状のMVPレースでは、そのことについて過小評価されている。僕は自分が、このリーグで最もディフェンス面で影響力のある選手だと思っている。

 ふたつ目は、オクラホマシティとの対戦はほぼ自分たちが制したこと。相手の最強ロスターに対して3度自分たちが圧倒し、ローテーションプレーヤーが多かった試合を含めれば4回勝っている(5度の対戦でスパーズが4勝1敗)。

 そして3つ目は、僕のオフェンス面での影響力は、自分たちのチームに寄与している以上のインパクトがあるということだ」

 自分がこのリーグのMVPにふさわしいという思いを、理由とともにはっきりと表現したこの発言は、リーグ全体に波紋を呼んだ。

 25日に行なわれたブルックリン・ネッツ対ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦後の会見では、同じく名ディフェンダーであり、2016-17シーズンには最優秀守備選手賞に輝いたドレイモンド・グリーンに対し、ウェンビーの発言への感想を求める質問が投げられた。

 するとグリーンは約5分間にわたって、とうとうと演説を繰り広げた。しかしてその第一声は、「大嫌いだったし、同時にめちゃくちゃ気に入った」というものだった。「なぜ気に入らなかったかというと、ウェンビーが『ディフェンスはゲームの50%だ』と言うまで、まるで誰もそれに気づいてなかったみたいだったからだよ。つまり、俺たちがやってるゲームの半分はディフェンスなんだってことを、おいおい、誰も理解してなかったのかよって話だ。

 ヤツが指摘したことで、ものすごく的を射たことを言った!みたいになってやがる。だけどそんなこと当たり前だろ!?」

 つまりグリーンは、ウェンビーの発言ではなく、彼が守備的選手の貢献度を指摘しなければならないほど、そのことが重要視されていない風潮に嫌悪感を抱いたのだった。

「彼がわざわざ『俺があっち側(ディフェンス)でやってること見てるか?』って人々に思い出させなきゃいけないっていう事実は、バスケットボールというゲームに対する一種の問題提起だよ」

 グリーンは、“当たり前”であるべきことが見過ごされているバスケ界の現状について、時にテーブルを叩きながら熱く持論を展開すると、はっきりと「自分がMVPにふさわしい」と発言したウェンビーの姿勢を大いに称賛した。
 「こういう賞レースでは、発言しないと人は見てくれないんだ。去年のエバン・モーブリーだって、ようやく自分で何か言うまでは、誰も彼に最優秀守備選手賞を与えようとはしなかった。彼が発言した途端、『なるほど、じゃあちょっと見てみようか』ってなったんだ。

 つまり現実として、自分で声を上げなければダメだってこと。だから俺は、ウェンビーがあの場で、『まあ、そのうちわかるさ』なんてはぐらかしたりせず、堂々と『これが(自分がMVPにふさわしい)理由だ』と言ったことに敬意を表する。ヤツは『人は放っておいても理解しない』ってことをわかってるくらい賢いってことだ」

 グリーン節はさらに続く。

「ディフェンスは、時には『スタッツに現われない』なんて言われるけど、ウェンビーはブロックもしてる。つまりスタッツしか見ない人でも、この男がことごとく止めてるのはわかるはずだ。だから『数字に出ないから評価されない』って言い訳も今回は通用しない」

 思いがけず、強力な援軍を得る形となったウェンバンヤマ。MVPについては、人によって異なる評価基準が存在するとはいえ、すでにディビジョン優勝を決めたスパーズの今季の躍進が、彼なしでは不可能だったのは明白だ。

 レギュラーシーズンも大詰め。プレーオフ争いと合わせて、個人タイトル争いもますます白熱している。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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