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スコットランド戦で2人の若手が躍動したのは朗報。背番号20はチャンスメイクが光り、21歳FWは強烈なインパクトを残した【現地発】

スコットランド戦で2人の若手が躍動したのは朗報。背番号20はチャンスメイクが光り、21歳FWは強烈なインパクトを残した【現地発】


[国際親善試合]日本 1-0 スコットランド/3月28日/ハムデン・パーク

「交代枠が11人ということで、先発、途中交代の部分でも試したいと思っています」

 日本代表の森保一監督が前日会見で語った通り、現地3月28日にグラスゴーで行なわれたスコットランド戦は、テスト色の濃い一戦となった。

 まずサプライズだったのがスタメン。W杯メンバーで当落線上の選手が何人か出るという予想はあったが、フタを開けてみるとキャップ数10試合以下の若手5人がズラリを並んだ。

 特に攻撃陣は、代表3戦目の後藤啓介(シント=トロイデン)が最前線に陣取り、同2戦目の佐野航大(NEC)と同5戦目の鈴木唯人(フライブルク)がシャドーを形成。代表では未知数な面々が、W杯出場国を相手にどこまで底力を発揮できるかが注目された。

「いわば“即席”のような選手の起用の仕方もしていますし、そういった部分ではイメージが合わないところがあったかなとも思います」と指揮官も言及したように、序盤の日本はややギクシャク感が否めなかった。

 プレスの連動性を欠き、開始9分にミスからスコット・マクトミネイ(ナポリ)に決定機を作られるという大ピンチもあった。

 それを鈴木彩艶(パルマ)の好セーブでしのぎ、15分過ぎからは徐々にゲームを支配する。そこで積極的にボールを触って機動力を発揮したのが佐野航だった。

 背番号20は、30分に後藤の縦パスを受けて遠目からシュートを放つと、39分には鈴木唯のスルーパスに反応。これを決め切れれば良かったが、出足が一歩遅れて相手のブロックに遭ってしまった。

 さらにこの2分後にも、右サイドの菅原由勢(ブレーメン)のクロスに飛び込んだが、フィニッシュは惜しくも枠の上。結果的に得点できず、45分間で下がったものの、チャンスメイクや起点となる動き、攻守の献身性を含めて高評価して良い出来だった。
 
「唯人君からのボールに対しては、フォワードっぽい嗅覚が足りなかったと思うし、あそこでねじ込めるのが結果を残せる選手。そこが後半から出て点を取った主力との違いだと思います。

 ワールドカップ滑り込みへのアピールができたか? 自己評価は全然低いですね。相手の球際やフィジカルの強度に、シンプルに能力負けするところもあったし、もっともっと取り組まなきゃいけないと思います」と、本人は辛口なコメントを口にしていたが、それも見据えている領域が高いから。

 そういった視座の高さ、向上心の強さを含めて、本大会までの2か月半で劇的な飛躍を遂げそうな予感を漂わせた。
 
 一方、新戦力という意味では、78分に登場した塩貝健人(ヴォルフスブルク)が強烈なインパクトを残した。

 この時間帯の日本は3-1-4-2の超攻撃的布陣で強引に点を取りに行っていた。記念すべき代表デビューを飾った塩貝は、自身があまり経験のない2トップの一角に入り、上田綺世(フェイエノールト)と連係しながら隙を窺い、虎視眈々とゴールを狙い続けたのだ。

 その姿勢が明確な形になったのが、84分の決勝点の場面。左サイドを攻め上がった鈴木淳之介(コペンハーゲン)の折り返しに反応。左足で確実に落として、伊東純也(ゲンク)のゴールをアシストした。

「伊東選手が走り込んで来ていたのは、完全に見えていました。マークの外し方も完璧だったんじゃないかなと。相手の前に良い形で入れて、あとはボールが来たら触るだけだった。アシストがついたので、悪くない結果だったと思います」と、26日に21歳になったばかりの新星FWは勝利の原動力になったのである。

「短時間で結果を残せるのが僕らしいところ。それができるのはもともとの実力」と自信満々に言い切る強心臓ぶりも彼のストロング。そのガツガツ感は、若い頃の岡崎慎司氏を彷彿させるものがある。

 南野拓実(モナコ)と久保建英(レアル・ソシエダ)を怪我で欠いた日本にとって、攻撃陣の底上げは重要な課題だが、スコットランド戦で彼ら若い力が躍動したのは朗報と言っていい。
 
 もちろん相手が精細を欠いたことも追い風にはなったが、20歳そこそこのフレッシュな人材がギラギラ感を押し出せば、チーム全体が活性化される。それは紛れもない事実だろう。

 若手グループの中で一歩リードした感のある佐野航と塩貝。しかしながら、森保監督は“継続的な活躍”を常日頃から求めている。1試合で光っても、その後が今一つで、代表定着が叶わなかった選手は過去に何人もいた。

 2人が本気でW杯行きを掴み取ろうと思うなら、31日の次戦・イングランド戦でも目に見える結果を残し、強豪相手にも十分に戦えるところを実証しなければならない。スコットランド戦で得た勢いを持って、一気に突き進むことが肝要だ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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