今季からホワイトソックスでプレーする村上宗隆は、いつまでチームの一員でいられるのか。ブリュワーズの本拠地で行われた開幕3連戦の3戦目(日本時間3月30日)に2番・一塁でスタメン出場した村上は、4-2で迎えた2回2死走者なしの2打席目に、右翼フェンスをギリギリ越えるソロ本塁打を放った。これでなんと開幕3連発。日本人としても、ホワイトソックスの打者としても、史上初。長いMLBの歴史でも、4人目の快挙だ。
ところがこの好結果が、早くも厄介な事態となっている。いったいどういうことなのか。メジャーリーグを取材するスポーツライターは、こんな話を口にするのだ。
「村上はスタートから活躍していますが、今年もホワイトソックスの弱さは際立っている。この3連戦を3連敗。戦い方を見れば、ポストシーズン進出どころか、年間100敗以上を予想できます」
チームは財政難であり、ドジャースのように補強費はあまりかけられず、自前の若手選手を育てながら戦うしかない。あるとすれば有望株の若手を大量に放出し、大物をトレードで獲得することだが、あまり現実的ではないだろう。そこで村上に関して、
「1対1でも超大物の獲得が可能な、格好のトレードのタマを手に入れた」(前出・スポーツライター)
という状況が生まれているというのだ。
これには契約問題が大きく関わっている。村上は2年の短期契約であり、来季オフにはFAとなる。現在のような活躍が続けば、チームが来季中にも契約を延長するのが通常だが、おそらく年齢的にも100億円規模の大型契約でなければまとまらない。スポーツライターが続ける。
「今の契約は2年総額3400万ドル(約53億7000万円)ですからね。しかも代理人は、大手のエクセル・スポーツ・マネージメントという辣腕会社ですからね。ホワイトソックスでは、太刀打ちできなくなるでしょう。最善策としては、全米が目をつけているうちに、来年中とはいわず、村上を売ることです。宝の持ち腐れになってしまいかねないので」
このままのチーム状態なら1日でも早く高く売り、チーム再建に乗り出す必要があろう。チームとしては、わらしべ長者のようになればいいと、そろばんを弾き始めているかもしれない。
弱小チームの救世主となった村上だが、これからはさらなる大物を釣るエサと化すかもしれない。
(阿部勝彦)

