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ハリー・ケインをいかに封じ込むか。“完全アウェー”イングランド戦で策士の敵将を驚かせる堅守で揺さぶりをかけたい【日本代表】

ハリー・ケインをいかに封じ込むか。“完全アウェー”イングランド戦で策士の敵将を驚かせる堅守で揺さぶりをかけたい【日本代表】


 現地3月28日にグラスゴーで行なわれたスコットランド戦で、日本代表は伊東純也(ゲンク)のゴールで1-0の勝利を収めた。試合直後にはチャーター便で31日の次戦の地・ロンドンへいち早く移動。29日からイングランド戦に向けて準備を進めている。

 この日は横殴りの風と雨に見舞われる厳しい気象条件。気温も10度に満たない寒さで、日頃から欧州でプレーする選手たちも、コンディション調整に苦労しそうだ。9万人の大観衆が終結するウェンブリー・スタジアムでの“完全アウェー戦”ということで、環境的にも難しさを覚えるかもしれない。

 それでも、2か月半後に迫ってきた2026年北中米ワールドカップのメンバー発表前、最後の調整試合ということで、日本としては前向きな手応えを掴みたい。当落線上の選手たちを含め、持てる力のすべてを出し切って、これまで一度も勝ったことがないイングランドを撃破したいところだ。

 そこで注目されるのが守備。イングランドには絶対的エースのハリー・ケイン(バイエルン)を筆頭に、マーカス・ラッシュフォード(バルセロナ)、フィル・フォーデン(マンチェスター・C)、モーガン・ロジャーズ(アストン・ビラ)といったタレントが揃っているため、彼らを確実に封じなければ、勝利への道筋は見えてこない。これまで以上に高度な意思統一を図り、ゲームに入ることが肝要だ。

 そこで守備陣の構成を考えてみると、まずスコットランド戦でスコット・マクトミネイ(ナポリ)の決定機を封じたGK鈴木彩艶(パルマ)が引き続き、ゴールマウスを守ることになるだろう。

 その前の最終ラインは、昨年10月のブラジル戦で歴史的初勝利の原動力となった渡辺剛(フェイエノールト)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、鈴木淳之介(コペンハーゲン)の3人が陣取る確率が高そうだ。

 3バックの左は、スコットランド戦で完全復活を印象付けた伊藤洋輝(バイエルン)の起用もあり得るが、出場時間の少なかった鈴木淳を先に出して、伊藤が後に控えるという形になるのではないか。
 
 いずれにしても、森保一監督は彼らの力を最大限に引き出しつつ、ブラジル戦に続く大きな勝利の再現を目ざしていくはずだ。

 大きなハードルを越えようと思うなら、ケインに対する守り方を明確にすることが第一歩。29日の練習前のミーティングで、それを確認したようだが、渡辺は「彼を自由にさせないことを意識しないといけない」と強調していた。

「ケインに関しては、どこまで落ちるかがちょっと想像できない。僕自身、今までマッチアップするなかで、そこまで自由に動いてくるフォワードはいなかったので、非常に難しいですね。

 今日のミーティングでも、マンツーマンでついていくところと、ついていって穴が空くのが間違いないという話が出た。誰がカバーするとか、逆についていかないで他の選手がスライドするとか、そこをうまくコミュニケーションを取りながらやれたら、ベストだなと思います」と、この半年間で守備陣の主軸に成長した男は、できる限りのアプローチを見せていく構えだ。

 渡辺が言うように、ケインがフラフラと動き回り、そこにラッシュフォードやロジャーズら2列目のアタッカーが次々と飛び込んでくるような状況を作られてしまったら、日本が後手に回るケースが増えてくる。そうならないような対応策を徹底して講じる必要があるのは確かだ。
 
「チームとして前から行くのか、しっかりブロックを作って守るのかを整理してやらないといけないと思います。フリーにさせてしまえば、勝負を決められる選手はたくさんいるので。

 サイドのドリブラー、サイドバックの選手も流動的に来ると思うので、中盤のところはなるべくセカンドボールを拾ったりしながら、自分の得意なところをしっかりぶつけたい」と、ボランチで先発濃厚の佐野海舟(マインツ)も言う。

 彼は鎌田大地(クリスタル・パレス)とコンビを組むことが有力視されるが、中盤の守備タスクはこれまで以上に大きくなる。広いエリアをカバーできるように、集中力を高めていかなければならないだろう。
 
 ケイン対策について、1つポジティブなのは、バイエルンの同僚・伊藤がいること。日頃から一緒にトレーニングしている分、細かい動きの癖や特徴を熟知している。その情報もチームとして把握しながら、相手のエースを止めることができれば、イングランドの攻撃力は低下する。

 そうなれば、日本としても伊東や三笘薫(ブライトン)、上田綺世(フェイエノールト)ら主力級が揃う攻撃陣で、迫力ある攻めを繰り出せるのではないか。

 敵将のトーマス・トゥヘル監督は策士として知られるが、その指揮官を驚かせるような粘り強い守りで、強豪国に揺さぶりをかけたいところ。強固な守備構築がビッグマッチの生命線になるのは間違いない。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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