阪神・岡田彰布オーナー付顧問がABCテレビの野球中継解説で語ったのは、かつてのエースへの絶大な信頼にまつわるエピソードだった。
4月1日の阪神×DeNA戦(京セラドーム)は、来日初先発となった新外国人ルーカスが前半に4点を失う展開。先発投手の代え時について話題が及ぶと、岡田顧問は継投についての持論を語った。
「あまり同点では代えたくなかった。追い越されたらしょうがないけどね。同点でいく投手もしんどいよ。基本的には2人しんどい投手は作らない。しんどい投手は1人でいい。責任持たすのは1人でいい。同点でいかせたら、そこで逆転されたらショック受けるのが2人になるじゃないですか」
「だって藤川が7回以降しかいけへんもん、ブルペンに」
さらに岡田顧問は第一次監督時代を振り返ると、
「前の監督(第1次岡田政権)では、井川(慶)が投げる時は6回までみんな寝とったよ。本当だって。だって藤川(現監督)が7回以降しかいけへんもん、ブルペンに。200イニング投げたから年に1回ぐらいよ、5回で交代するの。そうでないと、200イニングいかない。それは俺も信頼してるけど、選手同士も信頼してるってことやね」
岡田顧問の第1次政権は、2004年から2008年。井川は2007年にヤンキースに移籍するまで阪神のエースとして君臨し、2004年200回1/3、2005年172回1/3、2006年に209回を投げ、それぞれ14勝11敗、13勝9敗、14勝9敗の好成績を残している。
昨年、セ・リーグ投手3冠(最多勝、最優秀防御率、最高勝率)を獲得したエース・村上頌樹の投球回数が175回1/3だったことを考えると、当時のエース左腕のフル回転ぶりは突出しているのだった。

