現地4月1日、バレーボールの欧州クラブ王者を決定する2025-26シーズンCEVチャンピオンズリーグ(CL)の準々決勝セカンドレグが行なわれた。男子日本代表の石川祐希が所属するシル シコマ モニーニ・ペルージャ(大会担当スポンサーをクラブ名に表記)は、スペインリーグのグアグアス・ラス パルマスとホームで対戦。セットカウント3-0(25-18、25-21、25-23)で2連勝を収め、2季連続と同時に通算8回目の準決勝進出を果たした。
ファーストレグは2セットアップから巻き返しを許したものの、最終セットに元ウクライナ代表プロトニツキのサーブで流れをつかんで先勝を手にしたペルージャ。クラブシーズン最後を飾る『ファイナル4』への切符をかけた一戦へは、1戦目と同じく司令塔のイタリア代表シモーネ・ジャンネッリ、OP元チュニジア代表ワシム・ベンタラ、MBにロベルト・ルッソとフェデリコ・クロザートのイタリアコンビ、OHはポーランド代表カミル・セメニウクとプロトニツキ、Lに元イタリア代表マッシモ・コラチを先発メンバーに起用した。
この試合では、右膝半月板損傷により2月中旬に手術を受けたMBのアルゼンチン代表アグスティン・ロセルが負傷以来となる初のベンチ入り。一方、右膝故障で離脱が続いていた石川は前日から試合形式の練習に参加し始めたばかりで出場こそなかったが、ウォーミングアップでは鋭いアタックを放ち本格復帰は目前と言えそうだ。
〈S:セッター、OH:アウトサイドヒッター、OP:オポジット、MB:ミドルブロッカー、L:リベロ〉
ラス パルマスは戦い方を熟知する30代半ばから40代の経験豊かなメンバーを揃える。3日前にストレート勝ちで首位を堅守したスペインリーグのレギュラーシーズン最終戦は、第3セットに主力メンバーを温存してこの一戦に備えた。
先発はSが元スペイン代表ゲル・アンヘル・デ・アモ、OPのフランシスコ・ワリソン・ソウザ(ブラジル)、OHに元イタリア代表オスマニー・ユアントレーナと元アルゼンチン代表ニコラス・ブルーノのベテランコンビ、MBが元アルゼンチン代表マルティン・ラモスとエルデル・スペンサー(カーボベルデ共和国)、リベロはスペイン代表ウナイ・ララニャガ・レド。ファーストレグと同様の顔ぶれで布陣を組んだ。
第1セットはプロトニツキとベンタラのサーブで攻め込みブロック2本などで早々にリード。中盤に1点を返されるが、ジャンネッリのツーとブロック、セメニウクのエースで3連続得点を積み上げて主導権を譲らない。終盤の入りにもブレーク3回を加えて危なげなくセットを先取した。
第2セットも開始から間もなくプロトニツキがハイボールを果敢に叩きこんでセメニウクの好守を得点に変えると、続けてベンタラが相手のレフト攻撃をブロックで阻止するなどして優位に試合を進める。中盤、誤打と被ブロックによる失点で11-11へとラス パルマスに挽回を許すが、セメニウクのブロックアウトとベンタラのブロックで追撃の機会を与えず。プロトニツキのサーブを起点にロングラリーを制すなど終盤の3連続ブレークで突き放して勝利へ近づいた。
今季、ラス パルマスとの対戦3回をすべて白星で終えているペルージャだが、いずれの試合も取り損ねている第3セット。順調な出足で序盤にリード2点を奪うが、ブロックで1点を返され40歳のベテランOHユアントレーナにアタック2打を決められて中盤に形勢一転。以降、ベンタラの誤打やジャンネッリのオーバーネットなどで一時ビハインドが最大4点へ広がり、嫌なムードが漂い始める。
しかし、終盤にペルージャの猛攻がスタート。ラス パルマスのサーブミスにより2点差となったところで、まずはプロトニツキがサーブで相手のアタックミスを誘い19-20へ詰め寄る。サイドアウトを奪い合って迎えた22-23、セメニウクの強烈なサーブが相手レセプションを崩してフリーボールが返るとベンタラのプッシュで同点弾。
そこでペルージャはプロトニツキと替えて前衛にセッターのブライアン・アルジラゴス(イタリア)を配置する。すると、199センチの若手が期待に応えて値千金のブロックでマッチポイントを引き寄せる。その直後、セメニウクのエースで決勝点をもぎ取り、ペルージャが鬼門のセットを逆転でものにしてストレート勝利。通算出場10回目のCLで8回目の準決勝進出を決めた。
『ファイナル4』は、現地5月16、17日(初日に準決勝2試合、2日目に3位決定戦と決勝)にトリノ(イタリア)で開催。ペルージャは連覇に向けて決勝へ駒を進めるべく、準決勝でポーランドリーグ2位PGEプロジェクト・ワルシャワと激突する。準決勝のもう1カードはトルコリーグ1位ジラート バンク・アンカラとポーランドリーグ1位アルロンCMCワルタ・ザビエルチェが対戦する(※順位は各リーグのレギュラーシーズン)。
なお、同日に行なわれた欧州大会のCEVチャレンジカップでは、アリアンツ・ミラノがベルギーリーグ2位のリンデマンス・アールストをストレートで下して優勝。先発フル出場した所属2年目の日本代表OH大塚達宣は10得点(アタックのみ)を挙げ、石川が在籍中の2020-21シーズン以来となるクラブ史上2つ目のタイトル獲得に大きく貢献した。
ペルージャの次戦はスーペルレーガ/プレーオフ準決勝の初戦(日本時間4月7日午前0時30分開始予定)。レギュラーシーズン5位のブルーエナジー・ピアチェンツァをホームで迎え撃つ。
取材・文●佳子S・バディアーリ
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