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一年でのプレミア復帰なるか。浦和ユースを率いる元日本代表MFが改善図った“緊急かつ重要な案件”。「じれずに我慢強くやれるようにしたい」

一年でのプレミア復帰なるか。浦和ユースを率いる元日本代表MFが改善図った“緊急かつ重要な案件”。「じれずに我慢強くやれるようにしたい」


 高円宮杯U-18プリンスリーグ関東1部が4月4日に開幕し、浦和駒場スタジアムなどで3試合が行なわれた。今季は浦和レッズユース(埼玉)と市立船橋高(千葉)がプレミアリーグEASTから降格し、ヴァンフォーレ甲府U-18(山梨)と流経大柏高B(千葉)がプリンスリーグ関東2部から昇格。12月5日の最終節まで10チームで争われる。

 2年ぶりにプリンスリーグを戦う浦和ユースは、甲府U-18と0-0で引き分けた。両チームの顔合わせは2015、16、24年のプリンスリーグに続いて7度目で、対戦成績は浦和の4勝3分けとなった。

 浦和は序盤からボールを握り、外から中から攻め込んだ。主将の小川直澄(3年)、ソレッソ熊本から浦和ユースに加入した宮﨑叶(2年)の両ボランチを経由し、エースFW中村虎太郎(3年)やトップ下のMF蔦澤洋紀(2年)がゴールを狙った。
 
 浦和は前半8分と13分、左SB高橋温郎(3年)が続けて中距離弾を放って甲府の守備陣を慌てさせれば、15分に中村、39分には蔦澤が決定的なシュートを打った。前半はテンポ良く両サイドにボールを送ったが、クロスの精度を欠いたことでそう多くの決定機を作れなかった。

 守備は昨年11月のU-17ワールドカップ(W杯)日本代表で、今季プロ契約を交わした186センチのCB田中義峯(3年)を軸に個で強く、組織としても安定感があり、前半の危うい場面は1度だけ。18分に逆襲から右MF井﨑悠也(3年)に独走されたが、昨季からの守護神・GKマルコム アレックス恵太(3年)のビッグセーブで事なきを得た。後半に許したシュートも1本だ。
 浦和は後半に入っても主導権を握った。開始30秒ほどで蔦澤、5分には中村がいずれも右SB片野大志(3年)の右クロスから右足とヘッドで決定打を放ったものの、昨季から守備陣をリードする主将のCB清水透矢とGK後藤陽翔(ともに3年)の好守に阻まれてしまう。

 16分と34分にもあった絶好の得点機もものにできず、何度も頭を抱えた中村は「あれだけチャンスがあって決められなかったのだから(エースとしての)責任を感じる」と悔しがる。それでも昨季のプレミアリーグEASTで得点ランキング7位の11点を挙げたストライカーは、「堅守をこじ開けないとゴールは取れません。後ろが頑張っているので、攻撃陣はもっとやらないといけない。泥くさくてもいいからゴールを積み上げていきたい」と大黒柱としての自負心を示した。
 
 浦和は後半に4人を入れ替えて戦況打開を図り、90分で計13本のシュートを記録したが無得点。リーグ最少の13失点という堅陣で、昨季の2部を制して昇格した甲府の守りを崩し切れなかった。

 主将の小川も「あんなにクロスが入ったのに無得点では悔しい。もっと練習からゴールを奪う感覚や執着心などを高めないといけない」と反省する。今シーズンからトップチームの大エースだった興梠慎三さんがコーチに加わったことにも触れ、「前線での動きだしやコンビネーションについて教わりました。すごく恵まれた環境でポジティブに練習に取り組めています」と感謝した。
 指揮を執って2年目の浦和OBでもある阿部勇樹監督は、「無失点についてはポジティブに考えたいが、チャンスに得点できませんでした。ゴール前の質なのか、工夫か迫力なのか。こういったものを上げていかないといけない」と、開幕戦で浮き彫りになった課題を挙げた。

 浦和は昨季、4年ぶりのプレミアリーグ復帰を果たしたものの5勝4分け13敗と振るわず、12チーム中11位に沈んで1年で陥落。特に決定力不足が顕著で27点は2番目に少なく、無得点試合は柏レイソルU-18と並ぶ最多の8度あった。

 阿部監督もここを緊急かつ重要案件として改善に取り組んだようで、「去年はアイデアや(ゴール前に入る)人数が少なかった。攻撃に関しては練習から意識させたし、後ろからの持ち運びで成長した選手もいます」と説明する。

 一年で復帰するためにも指揮官は「じれずに我慢強く90分間やれるようにしたい。今日はなかなか(点が)入らなかったので相手に勇気を与えてしまった。でも、あそこで点を取ってレッズとはもう戦いたくないと感じさせるようにならないといけない」と今後を見据えた。

 プレミアリーグからプリンスに降格するのは22年以来3度目となるが、復帰までに前々回は4年、前回は3年を費やした。今回は最短での復帰を遂げられるか。
 
 浦和の内舘秀樹アカデミーダイレクターは、「昨年は総合力が足りなかったので、今季は個のレベルを上げて高い組織力で戦ってほしい。新しい指導者も入っていい雰囲気で練習しているし、(8~9月開幕の)U-21Jリーグの新設で選手の士気も高まっています」と期待した。

 今季プロ契約を結び、昨年のU-17W杯ではボランチのレギュラーとして出場し、日本代表のベスト8入りに貢献したMF和田武士(2年)は、U-19日本代表のウズベキスタン遠征(3月23~31日)に参加したこともあって帯同しなかった。阿部監督は「今年は和田と田中(義)を抜きにして戦う準備をしてきた」と述べる。

 浦和ユース時代の23年8月にプロ契約したMF早川隼平も、これ以降はユースの公式戦には出場しなかった。

取材・文●河野 正
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配信元: SOCCER DIGEST Web

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