関西国際空港の第2ターミナル(国内線)がこの4月に、リニューアルオープンを迎えた。LCC専用ターミナルとして知られる同施設は、急増する利用者に対応するため、約8カ月の改修を経て「進化」した形だ。
今回のリニューアルの目玉は、とにかく「効率化」である。自動手荷物預け機(セルフバゲージドロップ)が導入され、チェックインから預け入れまでの手続きは大幅にスピードアップ。さらに保安検査場には20メートル級のスマートレーンが3レーン設置され、複数人が同時に検査を受けられる仕組みに変わった。これにより処理能力が向上し、混雑緩和が期待されている。
加えて搭乗待合エリアも約20%拡張。開放感が増し、これまでの簡素で窮屈というLCCターミナルのイメージはある程度、払拭された。新たにフードコートも整備され、「あずさ珈琲」や「かごの屋」などが先行オープン。出発前の時間を過ごす選択肢は一応、増えた。
とはいえ、だ。実際に利用してみると、物足りなさは依然として残る。まず、飲食店の数は決して多いとは言えず、しかも一部店舗は秋以降のオープン予定。現時点では「選べる」というより「とりあえず食べられる」レベルに近い。グルメ空港として進化を続ける第1ターミナルと比べると、その差は歴然だ。
「出発前にゆっくりできる場所がない」という不満
決定的なのは、ラウンジの不在である。第1ターミナルには有料カードラウンジが複数整備されているが、第2ターミナルには依然として設置されていない。LCC利用者が中心とはいえ、近年は価格差が縮まり、ライト層の利用が増えているだけに、「出発前にゆっくりできる場所がない」という不満は根強い。
つまり今回のリニューアルは「移動の効率」が確実に向上した一方で、「空港で過ごす楽しさ」まではカバーしきれていないのが実情だ。安さと引き換えに削ぎ落とされた機能がLCCターミナルの本質とはいえ、利用者の目はすでにその先を求めている。今後のさらなるリニューアルに期待するほかない。
(旅羽翼)

