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【北中米W杯出場国紹介|第29回:トルコ】同国史上最強と言っていいメンバー。ギュレル&ユルドゥズは世界に誇る自慢の両翼だ

【北中米W杯出場国紹介|第29回:トルコ】同国史上最強と言っていいメンバー。ギュレル&ユルドゥズは世界に誇る自慢の両翼だ


 欧州でも有数の実力国であるトルコだが、2002年日韓大会で3位という鮮烈な結果を残したのを最後に、本大会の舞台から遠ざかっていた。

 それでもタレントは着々と育っており、現在のメンバーはトルコ史上最強と言ってもいい。国内組と国外組がバランス良くブレンドされていることも、トルコの強みだ。

 欧州予選はEUROの優勝国であるスペインと同組になり、健闘も及ばず2位でプレーオフに。準決勝でルーマニアに1-0の勝利を飾ると、決勝はアウェーの地で、躍進著しいコソボを同じく1-0で破った。

 持ち前の攻撃力をいかんなく発揮したとは言い難いが、苦しい戦いを乗り越えて、世界の切符を掴んだ経験は本大会にも繋がりそうだ。熱狂的な国民性もあり、多くのサポーターが駆けつけることが予想される。

 現在のトルコ代表を率いるのは、元イタリア代表のヴィンチェンツォ・モンテッラ監督だ。現役時代はセリエAを代表するストライカーとして知られた名手だが、監督としてはタレント力を活かしながら、攻守のバランスを重視するスタイルをチームに植え付けている。

 従来のトルコには、能力の高さと引き換えに、試合運びの不安定さがつきまとっていたが、今のチームは感情に流されず、試合をコントロールする冷静さが備わっている。

 システムは4-2-3-1をベースにしながら、状況に応じて4-3-3へ可変する形が基本だ。キャプテンでもあるハカン・チャルハノール(インテル)が中盤から守備の安定を支えつつ、前線のタレントに自由を与える構造となっている。サイドからの推進力と中央の創造性を使い分けられるのが、このチームの強みだ。
 
 ウイングはトルコのキーポジションであり、右のアルダ・ギュレル(レアル・マドリー)と左のケナン・ユルドゥズ(ユベントス)は世界に誇るトルコ自慢の両翼だ。ギュレルは技巧的な仕掛けと正確な左足で、アシスト能力が高い。ユルドゥズはサイドのストライカーであり、両足で強烈なシュートを放つ。

 そこにアイデア豊富なオルクン・コクチュ(ベシクタシュ)がアクセントとして絡むことで、相手ディフェンスに混乱を生み出すのだ。

 FWはいかにもトルコ人ストライカーらしい、抜け目ない点取り屋のケレム・アクトゥルコール(フェネルバフチェ)と期待の長身FWであるデニス・ギュル(ポルト)が良い競争をしながら、補完関係としても成り立っている。

 コソボ戦ではコクチュのアシストからアクトゥルコールが決勝点を挙げた。さらに個で違いを生み出すバルシュ・ユルマズ(ガラタサライ)やスピードのあるユヌス・アクギュン(ガラタサライ)など、とにかく個性的なタレントが多い。
 
 充実のアタッカー陣を支える中盤は、チャルハノールと屈強なファイターでもあるイスマイル・ユクセキ(フェネルバフチェ)が担い、攻守両面の強度を高めながら、バランスをコントロールする。

 守り切りたいシチュエーションには、アンカー的な役割をこなせる大型MFのアタカン・カラゾル(シュツットガルト)が適任だ。サリフ・エズジャン(ドルトムント)は戦術眼に優れた仕事人で、試合の状況に応じて攻撃的にも守備的にも振る舞える。

 チャルハノールは言わずと知れたキックの魔術師であり、セットプレーの得点力も大会を勝ち進むための武器になる。
 
 最終ラインはオザン・カバク(ホッフェンハイム)の存在が頼もしい。アグレッシブな守備が持ち味で、自陣でのタックルやインターセプトから効果的な攻撃に繋げる。チームが前向きになるほど、左サイドバックの仕掛け人であるフェルディ・カドゥオール(ブライトン)や右のメフメト・ゼキ・チェリク(ローマ)によるオーバーラップが繰り出されるので、ラインの押し上げというのは本大会でもトルコの生命線になりそうだ。

 開催国アメリカと同じD組に入ったことは、トルコの躍進を後押しするかもしれない。その他のライバルもパラグアイ、オーストラリアと侮れないが、“格上”とは呼べない相手ばかり。カナダのバンクーバーで初戦を迎えるが、3試合目がアメリカ戦になるだけに、オーストラリア、パラグアイから勝点を奪って、突破への希望をつなぎたい。

文●河治良幸

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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