有名人(または一般人)の、かつてお世話になった恩師や、気持ちを伝えられなかった初恋の人、はたまた音信不通になってしまった親友などに対する、「もう一度会いたい」という希望を叶える、いわゆる「人探し」系の番組は古くからある。
「それは秘密です!!」(日本テレビ系)あたりがその元祖だろうが、その後も「嗚呼!バラ色の珍生!!」(日本テレビ系)、「あいつ今何してる?」(テレビ朝日系)、「ご対面バラエティー 7時にあいましょう」(TBS系)のように放送時間の大半を割いたものだけでなく、「しゃべくり007」「行列のできる相談所」(ともに日本テレビ系)など、ゲストにこの手のサプライズを仕掛ける番組も多い。
とはいえ今のご時世、以前のような「人探し」番組は、特に一般人からの依頼ならば、なおさら難しいだろう。下手に過去の想い人に会ったがために、ストーカー事件に繋がることがありそうだし、「お世話になった」というのが、文字通りの「恩義」じゃなくて「怨恨」の意味だったら、収録後にどんな仕返しがあるかわからない。
それに、あの頃とは比べものにならないほど個人情報に厳しくなった反面、SNSを使って素人でも案外簡単に目当ての人と繋がれたりする場合がある。だからわざわざテレビの力を使ってまで「人探し」を希望する人は減少しているかもしれない。
そういいながらも、思い出の人との「ご対面」というのは、ベタとはいえそれなりの感動を生むので、一視聴者として見るのは嫌いじゃない。
ドラマキャストの誰かを出せばいいものを…
ただ、4月14日放送の「超調査チューズデイ~気になる答え今夜出します~」(フジテレビ系)は、ちょっとというか、かなりいただけなかった。
「視聴者が今一番知りたい“毎週ホットな話題”を番組ならではの切り口で超調査!」を謳い、3月31日にスタートしたこの番組。
第3回となるこの日の企画は「芸能人の初恋相手は今どうなっているのか?」を調査するというのだが、その「芸能人」というのが加藤綾菜、新山千春、中川安奈、くわばたりえ(クワバタオハラ)の4名だったのだ。
せっかくこの日スタートの新ドラマ「夫婦別姓刑事」(フジテレビ系)から、佐藤二朗と野呂佳代が「見届け人」として出演していたのだから、ドラマのキャストである橋本愛とか齊藤京子とか、斉藤由貴といった女優陣の誰かひとりでもこのメンバーの中に入っていたら「へぇ、こんな男子にときめいていたんだ」と興味が湧いただろうに。
「加トちゃんの嫁」や「マッチングアプリで年下と再婚したタレント」や「誰が呼んだか『NHKの峰不二子』(私は絶対認めない)」や「自称・黒木瞳似の女漫才師」の初恋相手がどうなっているのかなんて、全くどうでもいい2時間の生放送だった。
(堀江南/テレビソムリエ)

