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混戦必至の皐月賞はスワーヴリチャード産駒を本命視 2頭のGⅠホースが残す“不安要素”

混戦必至の皐月賞はスワーヴリチャード産駒を本命視 2頭のGⅠホースが残す“不安要素”

4月19日、クラシック三冠レース初戦の皐月賞(GⅠ、中山・芝2000m)が行なわれる。

 昨年のホープフルステークスの覇者ロブチェン(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬カヴァレリッツォ(牡3歳/栗東・吉岡辰弥厩舎)と2頭のGⅠホースが参戦。通常ならこの2頭を主軸に考慮すべきなのだろうが、前者は今年初戦の共同通信杯(GⅢ、東京・芝1800m)を3着に取りこぼし、後者はキャリア3戦すべてが1600mで、2000mに関しての距離適性が未知数という不安を残す。一方でプレップレースの勝ち馬、上位馬にもそれぞれ一長一短があり、比較は困難を極める。

 そうした状況ではあるが、本稿では1月に皐月賞と同じ舞台、中山・芝2000mの京成杯(GⅢ)を出色の内容で勝ち上がったスワーヴリチャード産駒のグリーンエナジー(牡3歳/美浦・上原佑紀厩舎)を本命に推してみたい。
  グリーンエナジーは昨年6月にデビュー。新馬戦(東京・芝1800m)は勝ち馬から0秒9も遅れる3着に敗れるが、5か月の休養を挟んだ未勝利戦(東京・芝2000m)では一変。1000mの通過ラップが63秒3という超スローペースではあったが、上がり3ハロン32秒9という破格の末脚を繰り出し、2着を3馬身(0秒5差)千切り捨てた。

 そして、今年初戦の京成杯でもその末脚がものを言い、第4コーナー10番手から抜群の末脚で先行策から粘り込みをはかるマテンロウゲイル(牡3歳/栗東・野中賢二厩舎)をクビ差捉え、優勝を果たした。1分59秒3の走破時計が優秀であれば、この舞台で叩き出した上がり33秒8という数字もなかなかお目にかかれないもの。初の大舞台でも、GⅠホースや他の重賞ウィナーに決して見劣らない。平成生まれ初のトレーナーであり、開業4年目にして驚異の3頭出しで皐月賞に挑む若き指揮官、上原佑紀調教師の手腕にも注目したい。 対抗には共同通信杯を制したリアライズシリウス(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)をピックアップ。本馬は昨年の6月、東京の新馬戦(芝1600m)を逃げ切ると、8月の新潟2歳ステークス(GⅢ、芝1600m)は2番手からラクに抜け出して2着に4馬身(0秒7差)を付けて圧勝した。その後、朝日杯フューチュリティステークスは馬場状態(重)や初の右回りが堪えてか5着に敗れるが、今年初戦の共同通信杯では2番手からの差し切り勝ちで2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

 このレースの走破時計1分45秒5は、昨年の勝ち馬マスカレードボールよりも0秒5も速い。上がり時計も新潟2歳ステークスでは33秒4、共同通信杯では34秒1を記録しているように末脚もしっかりしており、確固たる逃げ馬が不在の一戦で展開の利も見込める。管理する手塚調教師は共同記者会見で、「重賞2勝馬という立場であり、主役になり得る馬だと思って仕上げてきましたので、楽しみにレースへ向かいたいと思います」と語って腕を撫している。

 3番手に推したいのは、きさらぎ賞(GⅢ、京都・芝1800m)勝ち馬、モーリス産駒のゾロアストロ(牡3歳/美浦・宮田敬介厩舎)だ。本馬はデビュー三戦目のサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京・芝1600m)が0秒3差の3着、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ、東京・芝1800m)がタイム差なし(アタマ差)の2着と連続して好戦。なかでも後者では、勝ち馬のパントルナイーフ(牡3歳/美浦・木村哲也厩舎)を0秒2上回る32秒7という出色の上り時計を記録している。きさらぎ賞は4番手から僅差(アタマ)での差し切り勝ちだったが、1000mの通過が62秒2のスローペースだったことを考慮すれば、上々の“試走”だったと言えるだろう。堅実な走りは混戦でこそ活きるはずだ。
  4番手以下は横一線。まずGⅠウィナーに敬意を表してロブチェン、カヴァレリッツォ。京成杯でグリーンエナジーを最後まで苦しめたマテンロウゲイル。最後の直線で不利を受けながらもしぶとく伸びて弥生賞(GⅡ、中山・芝2000m)を制したバステール(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)と、同2着のライヒスアドラー(牡3歳/美浦・上原佑紀厩舎)。ここまでを前記した上位3頭の相手として幅広く取り上げておく。

 順調なら上位に評価したであろうパントルナイーフだが、出走を予定していた弥生賞を前にして左後肢にフレグモーネ(細菌の侵入により肢の皮下組織に急性の炎症を起こす疾患)を発症してそれを回避。共同通信杯から5か月ぶりに“ぶっつけ”での実戦となったのは大きな誤算で、今回に限っては無印とした。

文●三好達彦

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配信元: THE DIGEST

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