
6連敗の浦和。首位・鹿島との差。今こそ一枚岩となり、“最後まで崩れない強さとタフさ”を取り戻したい
J1百年構想リーグで、3月7日に水戸ホーリーホックに2-0で勝利した後、5連敗という泥沼状態に陥ってしまった浦和レッズ。18日の柏レイソル戦と4月12日の東京ヴェルディ戦はPK戦負けではあるが、黒星が並んでいる状況には変わりない。
この停滞感を打破すべく、チームは18日、首位・鹿島アントラーズ戦の本拠地メルカリスタジアムに乗り込み、開始早々からアグレッシブな入りを見せたが、結果的にチャンスをモノにできず、均衡を破れなかった。
迎えた81分、相手CKをクリアし、マテウス・サヴィオが持ち出そうとしたところを濃野公人にカットされ、そのまま豪快な一撃を決められて0-1で敗戦。まさかの6連敗という厳しい現実を突きつけられた。
「試合後のロッカーの雰囲気は静かで重いものになってしまった。首位・鹿島との差? 自信です」とマチェイ・スコルジャ監督もガックリと肩を落としたが、まさに自信の差が如実に出ていた印象だ。
「前回(2月28日)は多少バタついた部分もあったと思いますし、先に失点してしまうと、自分たちの流れに持っていきづらいところがあった。あの時はセットプレーだったりで、最後に逆転できましたけど、今は自分たちのベースの部分がしっかり積み上がって、できあがっている。
『90分で勝ち切る、無失点で勝つ』というところがチームとしてできているからこそ、こういった結果が得られたのかなと思います」と、鹿島の絶対的守護神・早川友基も力を込めた。浦和が足踏みしているうちに、鹿島との差が開いてしまったのだろう。
目下、浦和の目に見える課題を1つ挙げると、終盤に失点してゲームを持っていかれるケースが目立つこと。それは73分から金子拓郎に代わってピッチに立った肥田野蓮治も語っていた点だ。
「毎回、失点するたびに『今日もダメなんじゃないか』という雰囲気が出ちゃっている。そこはチームでも話し合っていますけど、失点した後、苦しい時にチームが逆転するとか、もう1個、巻き返すパワーを出すとかが足りないと思います。僕自身も一番前からもっと声を出して、年齢とかに関係なく、もっともっとチームに伝えていかなきゃいけない」と大卒ルーキーは悔しさをのぞかせた。
今季途中に加入したオナイウ阿道も「今日もまったくチャンスがなかったわけではないですし、毎週、同じようなことを言っている感じになっちゃってますけど、決め切らないといけない。
浦和に来てからゴールという数字を残せていないことは、自分の中でも責任を感じています。ストライカーが点を取ればチームの雰囲気も良くなるし、勝ちパターンも増えてくる。早く得点につなげられるようにしたいと思います」と反省の弁を口にした。
彼らのような新人や新加入選手がガラリと流れを変えてくれれば理想的だが、現実はそう簡単にはいかない。やはりスコルジャ監督と長く共闘し、戦術や考え方を理解している西川周作、安居海渡ら主軸選手たちが中心となって一体感や結束力を高め、ギリギリのところでも踏みとどまれるような強固な集団を作り上げていくべきだろう。
もちろん指揮官による主力の固定、フレッシュな選手の投入の遅さなどマネジメントの問題もないとは言えないが、ピッチ上で戦うのは選手だ。そこは今一度、再認識してほしいところだ。
2025年のJ1制覇から右肩上がりで推移している鹿島も勝てない時期はあった。そういうなかで鈴木優磨ら選手たちも試行錯誤を繰り返し、苦悩し続けた。その経験を踏まえ、彼は「僕はチームで戦うことの大切さを改めて感じるんで。それが“鹿島らしさ”。全員が黒子にもなれるし、全員が主役にもなれるのが今の強さ。今日の公人に最後、ボールがこぼれて決め切ってくれましたから」と組織力の重要性を強調したが、今の浦和もバラバラになってはいけないのだ。
勝てなければ自信を失いがちになるのも理解できるが、大型連休でのホーム3連戦を控えているだけに、次の4月25日の横浜F・マリノス戦に向けて何かを変えるしかない。チーム得点王の肥田野を先発に戻す、大卒新人の植木颯をスタートから起用するなど考えられるプランはあるだろうが、どういう陣容で挑んでも“最後まで崩れない強さとタフさ”を取り戻し、それを90分間を通して実証するしかない。
サポーターも闘争心と集中力に溢れる戦いを待ち望んでいるに違いない。今季最大のピンチをチャンスに変え、浮上の契機にしてほしいものである。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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