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「SBは走ってなんぼ」川崎の左SB三浦颯太が改めて存在感を示す背景...先輩の山根視来とも通じる悩んで立ち戻った原点

「SBは走ってなんぼ」川崎の左SB三浦颯太が改めて存在感を示す背景...先輩の山根視来とも通じる悩んで立ち戻った原点


[J1百年構想リーグEAST第11節]横浜 1-2 川崎/4月18日/日産スタジアム

 川崎が横浜を土壇場で下した神奈川ダービー。

 決勝弾は川崎FWエリソンの自慢の左足でもたらされたが、そこに至るまでの相手CKの流れからのカウンターは迫力があった。気温が高く、多くの選手の足が止まっていたなかで、最終盤にも関わらず一気に相手陣内に走ってこぼれ球を拾い、エリソンにつないだボランチ橘田健人の脚力は素晴らしく、交代出場の宮城天もよくゴール前に詰めていた。

 もっとも個人的にもうひとり、忘れてはいけないと感じるのはこちらもフル出場ながら、決勝弾の場面では一気に右サイドを駆け上がり、相手の注意を引きつけた左SB三浦颯太である。

 2024年に甲府から川崎に加入した1年目は同時に日本代表キャップを刻むなど飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、人生初という膝の負傷を経験。昨季はACLエリートなどで存在感を示すも、その決勝の舞台やルヴァンカップの準決勝で負傷。

 チームのために身体を張り、走り、過密日程でもピッチに立つタフさが魅力だからこそ、怪我も重なり、苦しむ日々も少なくなかった印象だ。

 もっとも今季、ここ数試合で本来の輝きを取り戻しつつある。きっかけはコンディションの向上もあるだろうが、頭の整理と原点回帰だという。

「やっぱりSBは走ってナンボですから」

 その言葉に充実感が表われている。

 それまでは「考えすぎていた」という。
 元々は中盤の選手であり、多彩な役割を担えるだけに、チームが良く回るために考えることも多かったのだろう。しかし、自分の持ち味とは――。多くの人に相談しながら考え、辿り着いたのは、シンプルに、全力でサイドを駆け上がり、守備になれば全力で戻るというSBとしての原点だった。

 横浜戦は「芝が乾いている印象があった」と川崎の選手たちが口を揃えたように、なかなかボールがつながらず、苦戦をしたが、その状況を打破しようと左サイドを何度もアップダウンする三浦の姿があった。

「今日も(走り回って)キツかったですし、試合の入りでバタバタして、いらないファウルもしてしまいましたが、(マッチアップした)クルークス選手が段々付いてこなくなると、特に後半は自分らしさを出せたかなと思います」

 一方でクロスが味方に合わないシーンもあり、精度向上は課題だ。それは本人も自覚している。

「ラストのところ、もうちょっと味方に合わせたいのと、欲を言えば、もう少し奥にも入ってきてほしいという思いはあります」

 自分にベクトルを向けながら熱く勝利を求める。味方と要求し合う姿もプラスに働く。

 前半終了間際の失点は相手のオフサイドを審判が流したところで、川崎のパス回しにミスが生まれ、その後もクリアし切れないなど、もったいない形であった。失点の瞬間、味方を叱咤する三浦の姿もあった。

「マイボールになった時にいらないプレーが3回くらい続いたので、それくらい続くと失点をしてしまいます。もっとハッキリやっても良かったなと思います。得点を狙いにいったうえでのプレーですが、どっちにしても質は求めていきたいです」

 奇しくも三浦と入れ替わる形で川崎からアメリカへ渡った山根視来は昨季、苦戦を強いられたが、三浦と同じく「SBは走ってなんぼ」という境地に改めて立ち戻ったという。

 その話をふたりに伝えれば、なんだか嬉しそうに“うん、うん。それがSBのあるべき姿ですから”と頷く。

 タイプは異なるが先輩の山根のように、チームに“火”をつけられる存在へ。三浦のプレーは日々熱さを増している。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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