昨年6・9後楽園大会で『DDTプロレス×新日本プロレス 一面対抗戦〜スーパー・ササダンゴ・マシンvs矢野通〜』が開催された。本来、ササダンゴと矢野の個人的な決着戦の場だったが、途中で両陣営の須見和馬と永井大貴がなぜかエキシビションマッチで激突。新日本から棚橋弘至(引退)、YOHがサプライズ参戦を果たした。
そしてDDTと新日本が連合軍を結成し、謎の組織「世界プロレス連合平和維持軍」とのカオスな全面対抗戦に発展。当時、無期限休業中で一夜限定復帰となった高木三四郎がYOHにフォールを奪われて連合軍が勝利した。試合後、矢野が「俺とササダンゴのシングルマッチ、終わってないじゃないか。両者リングアウトで終わらせたいと思います」と提案し、ササダンゴが同意。大団円のハッピーエンドで幕を閉じた。
その因縁もひと段落したはずだったが、司会進行を務めたDDT・井上マイク、新日本・阿部誠両リングアナによると「団体に所属する“一個人"と“一個人"が、あくまで部分的・局所的に抗争した昨年の『一面対抗戦』でしたが、大団円を迎え、本来であれば再び戦う理由もないところではありますが…。それならば、いっそスポーツマンシップに則った戦い、あくまで一面のみをかけた、2度目の一面対抗戦として、団体戦を行うことが決定いたしました」と経緯を説明した。
ササダンゴは「昨年の新日本プロレスさんとの一面対抗戦におきましては、私が得意とするスタイルのプロレスにうまく持ち込めたのかなとは思えたんですけども。新日本プロレス・矢野通選手に完璧に私の予想を遥かに上回るような形で対応されてしまって、それに関してはもう勝ち負けを超えた感動というか、ホントに矢野選手に対して強いリスペクトを…。それ以来、それまでも持ってたんですけども。強く矢野通だけじゃなく、新日本プロレスに対して強いリスペクト持つようになりました」と1年前を回想。「そこから、私自身のプロレス観みたいなものが大幅に変わった部分もありまして。あの一面対抗戦は私のなかで転機になって。DDTのなかでKO-D無差別級というタイトルに挑戦するチャンスも回ってきたり。自分のなかで、とにかくプロレスとの一個の大きい転換点になったことは間違いないので。今回はホントにスポーツマンシップという、その一面において新日本プロレスさんと改めて向き合えればなと思っております」と意気込みを語った。
対する矢野は「去年、10年間に渡る両団体の因縁というか、そういうものに一つの答えというか決着がついたとは思うんですけど。ここからあと10年、もう1回、物語を始めてもいいのかなと思ったりしています」との意向を示したうえで、「去年、一面対抗戦ということで、“一面ってなんなんだろう"ってなったときに、普通だったら全面とかっていうのがあって…一面っていうのは、一つのものに集中して針の穴を通すみたいな話もあったんですけど、よく考えると面ってどこまでも広がるんですよね。一面ってどこまでも広がれるから、これはもしかしたら昔よくあった地球が丸いのか、丸くないのかみたいな話と一緒で、どこまで行っても面は広がっていくので、新日本にあるこの僕が出せる一面。で、DDTプロレスのササダンゴさんが出せる一面、リスペクトとスポーツマンシップ、僕は“フェアプレイ"日大の出身なので、日大魂も背負って、新日本プロレスも背負って戦いたいと思います」と独自の見解を織り交ぜつつ話した。
5対5となると、全面対抗戦的な意味合いになりかねないが、ササダンゴは「私はあくまで一面対抗戦であるというところを強調したい部分もありますが、今回ばかりはDDTも総力戦で行く覚悟で私はあります」とキッパリ。昨年は両者リングアウトで終わったが、完全決着ルールの想定について矢野は「そこに関しては、やっぱり僕は個人的には引っ掛かっていて。やっぱり対抗戦と名のついたもので戦うからには決着をつけるべきというか、つけたかった」と前置きし、「だから、それもあって今回このリングに立とうっていう気持ちもあるので。その辺は自分の持てる、今、皆さんからすると僕が本隊にいることはもの凄い違和感を感じるかもしれませんが、私は本隊なので本隊の選手を使って総動員して、力借りて、戦いたいと思ってます。ちゃんと勝ちますよ。対抗戦ですから」と力を込めた。
ササダンゴも負けてはいない。「自分自身は納得のいく両者リングアウトではあったんですけど、もちろん今回は5対5ですから勝つことしか考えていません」と言い切り、「DDTがホントにアスリートとしても、世界のプロレス界に打って出れるような団体だっていうことを改めて、もう一度この場で、そこに僕がいるDDTチームで勝つことによって証明したいなと思っています」と対抗心を垣間見せつつ必勝を誓った。
対抗戦のメンバー構成について、矢野は「僕がいつも組んでる選手だったりとか、本隊の選手のなかでバラエティーに富んだ、どんなことが来てもできる選手。その辺を考えて柔軟剛とかいろんな、そういうところを取り入れていきたいなと思ってます」と対DDTを見据えて選定するつもり。ササダンゴは「矢野さんが所属している新日本プロレス本隊のメンバーが中心になるんじゃないかという、こちらにとって非常に大きいヒントとなる一言だったのかなと」とし、「私個人がDDTで、特にユニットに所属しているようなこともないので、逆に個人の関係性、誰に声をかけてもいいわけですから、あくまで自分の関係性のなかで、友達中心になるのかもしれませんが…。後輩もたくさんいますので、いろんな人に声をかけながら対応できるかなと思っております」と人脈をフル活用する構えで、「まだ1ヵ月半時間はありますので、しっかりといいメンバーを揃えていきたいと思います。現状では誰一人声はかけられておりません」と宣言した。
ルールについて矢野は「前回同様、すり合わせが必要かもしれないですね」とし、レフェリー問題に関してもも「すり合わせが必要です」と返答。ササダンゴは「まず今日は“やるんだ!"ということをお伝えしたかったので、ルールとか、そういう部分は全然まだ大丈夫なので」と話したが、昨年同様、今後ルールミーティングを実施し、委細を詰めていくことになりそうだ。
そして、ササダンゴは「プロレス界、全然何が起こってもおかしくない状態ではあります。人の出入りも含め、いろいろなリスクと戦いながら我々やっておりますので、一応リザーバーも含めた形でもう一人、もしくは二人。必ずしも5人に限定しなくてもいいわけですよね? 矢野さん、どうでしょうか?」と提案。矢野も「もちろん全然大丈夫です。最終的に5対5になるってことですよね? ケガもありますし、いろんなリスクがありますからね」と即答。これを受けてササダンゴが「普通に5対5って言うと、やっぱりシングル5戦というふうになってしまうかもしれないですけど、タッグの場合もあると言えばある可能性ありますよね?」と問うと、矢野も「もう柔軟性を持ってやっていきますから大丈夫です」と合意。5対5ながらタッグマッチも含まれる可能性が出てきた。
最後にササダンゴが「我々ホントに新日本プロレスさんのことは全幅の信頼を持ってやっておりますので、信頼というかホントに信じておりますので。絶対に裏切られることはないと思っているので」と発言。矢野も「私たちももちろん信じてますよ」と応じ、あくまでもスポーツマンシップに則った対抗戦となることを強調した。昨年の『一面対抗戦』発表会見では、大会名や対戦カードの名前の並び順で大紛糾。今回はスポーツマンシップに則ってか終始、紳士的な会見だった。

