現地時間4月18日に行なわれたコパ・デル・レイ(国王杯)決勝で、レアル・ソシエダはアトレティコ・マドリーをPK戦の末に下し、6年ぶり4回目の優勝。後半途中から出場した久保建英にとっては、キャリア初のメジャータイトル獲得となった。
中立地セビージャでの決戦、開始14秒でアンデル・バレネチェアが先制ヘッドを決めたソシエダは、18分にアデモラ・ルックマンの同点弾を許した後、前半アディショナルタイムにゴンサロ・ゲデスがファウルを受けて獲得したPKをエースのミケル・オヤルサバルが決めて勝ち越しに成功したが、83分にフリアン・アルバレスのゴラッソで追いつかれた。
久保は88分にセルヒオ・ゴメスとの交代でピッチに立ち、チャンスにも絡んだがスコアは動かず、延長戦を経てタイトルの行方はPK戦に委ねられ、先行のアトレティコが1人目のアレクサンデル・セルロト、2人目のアルバレスが続けて失敗したのに対し、ソシエダは2人目のオリ・オスカルソン以外は4人がゴールネットを揺らし、1986-87シーズンと酷似した試合展開(同カードでソシエダが常に先行しての2-2からPK戦決着)の末に見事大会を制した。
優勝トロフィーとともに、来季のヨーロッパリーグ出場権も手にしたソシエダ。久保はマドリードのスポーツ紙『as』のインタビューで「2-2にされた時はきつかったし、ここから自分の出番が回ってくると分かっていました」と振り返り、さらに今後に向けて「今はワールドカップに向けて良い状態で臨めるよう、ソシエダで出場時間を積み重ねなければいけません」と語っている。
またラジオ局『Cadena SER』では、「苦しい試合でしたが、最後は上手くいきました。相手はチャンピオンズリーグで準決勝に進出したばかりのチームで、簡単な試合にならないのは分かっていました。大事なのは、どう始めるかじゃなくて、どう終えるかです」との彼のコメントが紹介された。
1月に負った左足ハムストリングの怪我から1週間前(ラ・リーガ第31節アラベス戦)にようやく復帰したばかりのため、この大一番でも大方の予想通り途中出場で32分間のプレーに止まった背番号14。データ専門サイト『FOTMOB』によれば、ボールタッチ16回、パス12回(成功9回)、チャンスメイク1回、ドリブル2回、ボールロスト1回、タックル1回、ボール奪取4回、デュエル4回(勝利1回)というスタッツを記録している。
現地メディアの評価を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点で「1」を久保に付与。同採点とした前出の『as』紙は、試合レポートの中で「延長戦ではパブロ・マリンと久保に活気づけられたソシエダの方が、より良い試合への入りを見せた」と伝えながらも、個別評価では「まだコンディションが整っていないのが、プレーにはっきりと表われていた。貢献は少なく、プレーも上手くいかなかった」と厳しかった。
バルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』の見方もネガティブで、彼のプレーを「孤立」と表現するとともに、寸評では「チームが求めていたような決定的な働きはできなかった」と綴っている。
一方でクラブの本拠地、バスク・ギプスコアの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は優勝した喜びもあり10点満点で「8」としたものの、「この日本人選手は大きな期待を背負っていたが、見せ場は1本の突破だけに止まった。PKキッカーを拒否したのも、彼にとってあまり良いとは言えない」と記述。とりわけPKのキッカーを務めなかった点への不満を、別の記事でも以下のように皮肉まじりに表わした。
「オスカルソン(普段からインサイドキックでPKを蹴るため、狙いが見え見えで酷いキックになった)と、デポルティボ時代のベベットのような振る舞い(1993-94シーズン最終節の終盤にPKのキッカーを拒否して別の選手が失敗、リーガ優勝を逃す)でキッカーに名乗り出なかった久保(今日は誰も責めるつもりはないが……)を除けば、勝利をもたらしたのは、このチームの伝説をさらに大きくする“脇役”たちだった――」
最後にサッカー専門サイト『El Desmarque』は、採点こそ「5」と及第点に満たないものの、「日本人選手は相手よりもフレッシュな状態にあったにもかかわらず、アトレティコの守備を打ち破れなかった。しかしボールを持った際には、チームに新鮮な風をもたらした」とポジティブな面も挙げている。
構成●THE DIGEST編集部
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