シカゴ・カブスのクレイグ・カウンセル監督が「理解できない。特定のチームだけが恩恵を受けている」と異議を唱えた“大谷翔平ルール”。しかし、米紙や米識者たちは大谷ルールを前向きにとらえているようだ。
米紙『USA Today』は現地4月22日の記事で、カウンセル監督の発言であらためて脚光を浴びた大谷ルールに言及。「不満の声もあるが、球界は恩恵を受けている」と報じた。
開幕から8月末までのベンチ入り26人のうち、投手登録は13人と定められているなか、大谷は「Two-Way Players(二刀流選手)」として登録されており、ロサンゼルス・ドジャースは実質的に13人+大谷の計14投手を起用できる。「Two-Way Players」制度を利用しているのは大谷だけのため“大谷ルール”とも言われており、カウンセル監督はこの+1が「不公平だ」だと異議を唱えたのだ。
同紙は大谷ルールについてメジャーの識者を取材。元モントリオール・エクスポズ、ボストン・レッドソックス、ボルティモア・オリオールズの元GM、ダン・デュケット氏は「第一に、オオタニは宝物だよね? 世界で最も価値のある選手だから、彼の肉体的な負担を考慮する必要がある」と語った。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督はカウンセル監督の主張に対して、「投打両方できる選手を他のチームも探してきてくれるなら、我々は大歓迎だ」と反応し、意に介さなかった。
同紙によると、アトランタ・ブレーブスの元GM、ジョン・コッポレラ氏はロバーツ監督の主張に賛同。「このルールはドジャースに限ったものではなく、二刀流としてプレーできる選手がいれば、どの球団だって登録できる」と語ったという。
2020年に導入された「Two-Way Players」として登録するには、162試合制のシーズンまたは前シーズンにおいて少なくとも20イニング以上を投げ、かつ野手か指名打者として1試合3打席以上のゲームを、20試合以上こなさないといけない。
1981年にドジャースでワールドシリーズ優勝を経験した元投手のデーブ・スチュワート氏は同紙の取材に対し、「ドジャースに有利なことがあれば、誰もが文句を言い、何かがおかしいと指摘する」と、人気球団ゆえの批判だと主張。「しかし、実際はどの球団も二刀流選手を抱えたら、ドジャースと同じことをするだろう」との見解を示した。
スチュワート氏は続けて、「攻守両面で活躍できる特別選手がいるなら、特別なルール、特別な状況を作る必要がある。投打でプレーできるという理由だけで、その選手を罰することはできない」とし、大谷ルールの意義を強調した。
このようにいずれの識者も、大谷ルールは球界にとって利益になると受け止めているようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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